Cocoonで企業サイトを作るデメリット5選とメリット4選

「Cocoonは無料だし、これで企業サイトも作れるのでは?」と考えていませんか。

制作費を抑えたい気持ちはよくわかります。 しかし、「無料だから」という理由だけでテーマを選ぼうとしている人ほど、要注意です。 Cocoonはもともとブログ向けに設計されたテーマです。 企業サイトとして使うには、知っておくべき注意点があります。

この記事では、Web制作のプロがCocoonで企業サイトを作るデメリット5選とメリット4選を解説します。 「Cocoonで始めるべきか、有料テーマを選ぶべきか」の判断基準がわかります。

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目次

WordPress無料テーマ「Cocoon」の特徴

Cocoon(コクーン)は、WordPressで使える無料テーマの中でも国内トップクラスの人気を誇ります。 わいひらさんという個人開発者が制作・運営しており、100%GPLライセンス(自由に使える無料ライセンス)で商用利用も可能です。

2026年4月現在も継続的にアップデートされています。 最新バージョンではWordPress 7.0にも対応済みです。

Cocoonの基本スペック

項目内容
料金無料(0円)
ライセンス100% GPL(商用利用OK)
スキン数90種類以上
SEO対策メタタグ・構造化データ対応
サポート公式フォーラムで質問可能
対応WordPress7.0対応済み

Cocoonは日本発の無料テーマであり、商用利用もOKであるため、ブログ・コーポレートサイトなど多用途で使われています。

また無料テーマとは思えないほどSEO対策のカスタマイズ性が高いのが特徴です。

Cocoonはブログ向けに設計されたテーマ

ブログサイトと企業サイトの構造の違いを比較した図解

Cocoonの最大の特徴は、ブログ運営に必要な機能がひと通りそろっている点です。 SNSシェアボタン、目次の自動生成、関連記事の表示など、ブログに便利な機能が標準で搭載されています。

一方で、企業サイトに必要な固定ページ中心の構成は自分で設計する必要があります。 「会社概要」「事業内容」「お問い合わせ」などのページは、テーマ側で自動的に作られるわけではありません。

Kaji

ブログテーマをそのまま企業サイトに転用するには、いくつかの工夫が求められます。テーマ選びで迷ったら、まず「ブログ用か企業サイト用か」を明確にしましょう。

WordPressの無料テーマには他にも選択肢があります。 自社に合ったテーマ選びの参考として、以下の記事もあわせてご覧ください。

Cocoonで企業サイトを作るデメリット5選

Cocoonで企業サイトを作ることは可能です。

ただし、ブログ向けテーマを企業サイトに仕立てるには課題があります。 これを知っているかどうかで、完成後の満足度に大きな差がつきます。

ブログ向け機能を非表示にする手間がかかる

Cocoonは初期設定でSNSシェアボタン、フォローボタン、関連記事などが表示されます。 企業サイトではこれらが不要なケースが多く、1つずつ非表示にする作業が必要です。

Cocoon設定の画面には30以上の設定項目があります。 「どこをオフにすればいいのかわからない」と迷う方も少なくありません。

具体的に非表示にしたい機能は以下のとおりです。

非表示にする機能設定場所
SNSシェアボタンCocoon設定 → SNSシェア
SNSフォローボタンCocoon設定 → SNSフォロー
関連記事Cocoon設定 → 投稿
目次(固定ページ)Cocoon設定 → 目次
パンくずリスト(トップページ)Cocoon設定 → 投稿
Kaji

企業サイトでは、ブログ向けの機能を「足す」のではなく「消す」作業からスタートするイメージです。

デザインのテンプレート感が抜けにくい

Cocoonには90種類以上のスキンが用意されています。 しかし、その多くはブログ向けのデザインです。

企業サイトとして見たときに「テンプレートを使っている感」が出やすい傾向があります。 独自性のあるデザインにするには、CSS(スタイルシート)の追加カスタマイズが必要です。

Kaji

ブログ向けのデザインとコーポレートサイト向けのデザインは全く異なります!

CSSの知識がない場合、スキンを変えるだけでは他のCocoonサイトと似た見た目になりがちです。 取引先やお客様がサイトを見たときの第一印象に影響するので、注意してください。

固定ページ中心のサイト設計に手間がかかる

企業サイトに最低限必要なページは以下の5つです。

ページ役割
トップページ会社の第一印象を決める
会社概要信頼性を伝える
事業内容・サービス紹介何をしている会社かを示す
お問い合わせ問い合わせの導線を作る
プライバシーポリシー法的な信頼性を担保する

Cocoonはブログ投稿が前提の設計です。 トップページを固定ページに切り替える設定や、グローバルナビゲーション(サイト上部のメニュー)の構成は自分で組み立てる必要があります。

Kaji

「ブログを書くだけなら簡単だったのに、企業サイトにしようとしたら急に難しくなった」という声は本当に多いです。

ゼロの状態から固定ページを制作するのは、ホームページ制作に慣れていない人からすると、骨の折れる作業であることは間違いありません。

WordPress自体、管理画面が複雑であり、初心者は挫折しがちです。それに加えて、Cocoonのコーポレートサイト向けにカスタマイズするのは大変な作業といえます。

もしホームページの自作を考えているのであれば、WordPressではなく直感的にホームページを制作できる「Studio」などのノーコードツールの方が挫折することなく作れるでしょう。

カスタマイズの設定項目が多すぎて迷いやすい

Cocoonは拡張性が高いテーマです。 ヘッダー、フッター、サイドバー、カラム設定、アピールエリアなど、調整できる項目が豊富にあります。

この自由度の高さは上級者にはメリットです。 しかし初心者にとっては「どこを触ればいいのかわからない」原因になります。

設定画面のタブだけでも30以上あります。 1つの項目を変えたら、別の部分に影響が出ることもあります。 試行錯誤に時間を取られ、本業に支障が出るケースも珍しくありません。

Kaji

私もWeb制作を生業にする前、ホームページを自作した経験がありますが、どこを編集すればいいのかがまったくわからないので、予想以上に時間がかかり、本業が手につかなくなったことがあります。

ホームページ制作は終わりのない作業になりがちなので、どこをゴール設定するのかは事前に決めておくことが大事です。

取引先から見た信頼性に影響する可能性がある

企業サイトの役割は「この会社は信頼できる」と感じてもらうことです。

Cocoonのデフォルトデザインは、見る人が見ればすぐに「無料テーマを使っている」とわかります。 特にBtoB(企業間取引)の取引先は、相手のホームページをチェックした上で取引を判断することがあります。

デザインにお金をかけていない=事業に本気ではない、と受け取られるリスクがゼロとは言えません。

もちろん、Cocoonでもカスタマイズ次第で見栄えのよいサイトは作れます。 ただし、デザインに時間をかけられない場合は信頼性への影響を考慮してください。

ホームページを自分で作ること自体のメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

Cocoonで企業サイトを作るメリット4選

Cocoonで企業サイトを作るデメリット5選とメリット4選の対比図

デメリットを先にお伝えしましたが、Cocoonには企業サイト制作においてもメリットがあります。

特にコストを抑えたい方にとって、「Cocoon」は有力な選択肢です。

テーマ費用0円で企業サイトを立ち上げられる

Cocoonの最大のメリットは、テーマ費用が完全無料である点です。

有料テーマは1万〜2万円程度の初期費用がかかります。 たとえばSWELLは17,600円(税込)です。

「まずは最小限のコストで事業を始めたい」という方にとって、テーマ代を0円に抑えられるのは大きなメリットです。

ただし、レンタルサーバー代(月額1,000円前後)とドメイン代(年額1,000〜2,000円程度)は別途かかります。 また、自分でサイトを作る「時間」もコストです。 本業の合間に作業する場合、完成まで数週間かかることも珍しくありません。

Kaji

テーマ代は0円でも、サーバー代とドメイン代は必要です。トータルで月額1,000〜1,500円程度は見込んでおきましょう。

スキン機能でデザインの方向性をすぐに決められる

Cocoonは90種類以上のスキンを無料で利用できます。 スキンとは、ワンクリックでサイト全体のデザインを切り替えられる機能です。

デザインの知識がなくても、スキンを選ぶだけでサイトの見た目がガラッと変わります。 企業サイト向けのシンプルなスキンも用意されています。 まず試してほしいのは、スキンの一覧画面からイメージに近いものを選ぶことです。

SEO対策の基本機能が標準装備されている

CocoonにはSEO対策(検索エンジンで上位表示するための施策)に必要な基本機能がテーマに組み込まれています。

SEO機能内容
メタディスクリプションページごとに設定可能
構造化データ自動で出力される
高速化設定ブラウザキャッシュ・CSS縮小等
レスポンシブ対応スマホ表示に自動対応
AMP対応簡易版モバイルページに対応

有料テーマと比べても、SEOの基本機能に大きな差はありません。 「無料だからSEOが弱い」ということはないので安心してください。

Kaji

ChatGPTやClaudeなどの生成AIが出てきた今、構造化データを設定できるのは大きなアドバンテージです。

公式フォーラムで困ったときに相談できる

Cocoonには公式サイト上にフォーラム(質問掲示板)が用意されています。 制作中に困ったことがあれば、フォーラムに投稿すると開発者本人や他のユーザーから回答をもらえます。

無料テーマでありながらサポート体制が整っている点は、他の無料テーマにはない強みです。 初心者にとって「聞ける場所がある」という安心感は大きいです。

Kaji

Cocoonのフォーラムは対応が丁寧で、初心者の質問にも答えてもらえます。困ったらまずフォーラムで検索してみましょう。

Cocoonが向いている人・有料テーマを選ぶべき人の特徴

Cocoonと有料テーマどちらを選ぶかの判断フローチャート

ここまでのデメリットとメリットを踏まえて、Cocoonが向いている人と有料テーマを選ぶべき人を整理します。

Cocoonが向いている人の特徴

以下の3つに当てはまる方は、Cocoonで企業サイトを作る選択肢があります。

  • 初期費用をとにかく抑えたい方(テーマ代0円の恩恵が大きい)
  • まずはシンプルなサイトで十分な方(名刺代わりの企業サイト)
  • CSSの基礎知識がある方、または調べながらカスタマイズできる方

特に「まず事業を始めることが最優先で、サイトは後から整えればいい」という段階の方にはCocoonが向いています。

有料テーマを選ぶべき人の特徴

以下の3つに当てはまる方は、最初から有料テーマを検討してください。

  • 取引先やパートナーにサイトを見せる機会が多い方(BtoB事業者)
  • デザインのカスタマイズに時間をかけたくない方
  • ブログ記事も並行して書いていきたい方(有料テーマの方が記事装飾が豊富)

有料テーマの中でも、SWELLは企業サイト・ブログの両方に対応できるテーマとして人気があります。 SWELLの詳細は「SWELLのメリット・デメリット7選|Web制作のプロが解説」をご覧ください。

実際にSWELLで作られた企業サイトの事例は、以下の記事で詳しく紹介しています。

無料テーマから有料テーマへの移行ロードマップ

「まずはCocoonで始めて、必要になったら有料テーマに切り替えたい」という方もいるでしょう。 この戦略は有効ですが、移行にはコストと手間がかかります。

移行時に発生する作業は以下のとおりです。

作業項目目安時間
テーマの購入・インストール30分
デザインの再設定3〜5時間
記事・固定ページのレイアウト調整1ページあたり30分
ショートコードの差し替え記事数による
動作確認・修正2〜3時間

移行のベストタイミングは以下の3つです。

  • 売上が安定して、サイトへの投資に余裕が出たとき
  • 取引先から「サイトを見たい」と言われる機会が増えたとき
  • ブログ記事が増えて、デザインの限界を感じたとき

移行コストを考えると、長期的に使うサイトなら最初から有料テーマを選ぶ方がトータルコストは安くなるケースもあります。

Kaji

私自身、クライアントのサイトをCocoonから有料テーマに移行した経験がありますが、ショートコードの差し替えだけで丸1日かかったこともあります。移行は意外と大変です。

まとめ|Cocoonで企業サイトを作る判断基準

Cocoonで企業サイトを作ることは可能です。 ただし、ブログ向けテーマを企業サイトに仕立てるため、デメリットを理解した上で使う必要があります。

ポイントは2つあります。「自分の事業に本当に合っているか」と「かける時間に見合うか」です。

判断の目安をまとめると以下のとおりです。

条件おすすめの選択
初期費用を0円に抑えたいCocoon
名刺代わりのシンプルなサイトで十分Cocoon
CSSの知識がある or 学ぶ意欲があるCocoon
取引先にサイトを見せる機会が多い有料テーマ(SWELL等)
デザインに時間をかけたくない有料テーマ(SWELL等)
ブログも本格的に運用したい有料テーマ(SWELL等)
Kaji

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この記事の執筆者

同志社大学を卒業後、新卒でレバレジーズ株式会社に入社。現在はメディア責任者をやりながら、Terace(テラス)のフロントエンドエンジニアとして活動しています。企業と提携してSEOコンサルなどもやっています。SEO検定1級保有

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