認知症対応型通所介護(認知症デイ)の人員基準は、管理者・生活相談員・看護職員または介護職員・機能訓練指導員の4職種を置くことです。看護師は必ずしも要りません。
看護職員の代わりに、介護職員だけで足ります。ただし、看護職員か介護職員は、利用者のまとまり(単位)ごとに次の2人以上が必要です。
- その仕事だけに就く専従の1人以上
- 提供時間ぶん勤務するもう1人
認知症デイには、次の3つの形があります。
- 単独型は、併設先がない形
- 併設型は、特養や病院に併設
- 共用型は、グループホームの居間などを使う形
単独型と併設型は同じ基準で、共用型だけはグループホームなどの職員を使って数える別の仕組みです。
グループホームが共用型を始めるなら、必要な日中の職員は「(入居者+共用型の利用者)÷3」(端数は切り上げ)で出せます。
今の人数との差が、増える職員です。9人のユニットなら3人が4人になり、1人増えます。
「うちは何人置けば足りるのか」を、職種ごとの表と計算例で確かめられます。
認知症対応型通所介護の人員基準と職種ごとの配置
単独型と併設型の人員基準は、管理者・生活相談員・看護職員または介護職員・機能訓練指導員の4職種を置くことです。人数と資格・兼務は、職種ごとに下の表で確かめられます。
表の内容は、単独型と併設型に共通です。
ここでの「単位」は、同時に一体的にサービスを受ける利用者のまとまり(定員12人以下)のことです。報酬の「994単位」の「単位」は点数で、別の意味です。
| 職種 | 置く人数 | 資格・兼務 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 管理者 | 常勤で1人 | 厚生労働大臣が定める研修を修了。管理上支障がなければ、例外として同じ事業所の他の職務や他の事業所の職務を兼ねられる | 省令34号 第43条 |
| 生活相談員 | 提供時間と同じ時間ぶん | 社会福祉主事任用資格など。同等以上の範囲は自治体で違う | 省令34号 第42条第1項第1号 |
| 看護職員又は介護職員 | 単位ごとに、専従1人以上と時間ぶんでもう1人の、合わせて2人以上。提供時間中は常に1人以上 | 看護職員は必ずしも置かなくてよい。処遇に支障がなければ他の単位と兼務可 | 省令34号 第42条第1項第2号・第2項・第3項 |
| 機能訓練指導員 | 1人以上 | 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師。事業所の他の職務と兼務可 | 省令34号 第42条第1項第3号・第5項 |
専従とは、その仕事だけに就くことです。
常勤は、生活相談員・看護職員・介護職員の3職種を合わせて1人以上です。職種ごとに1人ずつではありません。単位が複数あっても、事業所ごとに1人確保すれば足ります。
自治体は、人員・設備・運営・報酬の点検項目を「はい」「いいえ」で確かめる自己点検票を公開しています。練馬区は令和7年3月1日適用の版があり、自分の勤務表と見比べながら全項目を確かめられます。
管理者は研修を終えた常勤者を置く
管理者には、認知症介護実践者研修と管理者研修を終えた常勤の人を1人置けば、指定の申請に進めます。省令が、管理者を常勤とし、厚生労働大臣が定める研修の修了を求めているからです。
管理者研修の前提になるのが、実践者研修です。管理上支障がなければ、ほかの職務との兼務もできます。
研修の日程は都道府県ごとに違うので、受講の案内は管轄の都道府県で確かめてください。下の表は東京都の例です。
| 研修 | 日数の目安(東京都の例) | いつまでに |
|---|---|---|
| 認知症介護実践者研修 | eラーニング約450分+講義・演習5日間+職場実習(約4週間) | 管理者研修を受ける前 |
| 認知症対応型サービス事業管理者研修 | 講義・演習2日間+他施設実習(1日間) | 管理者になるまで。変更の届出は修了見込みが確実なら未修了でも可 |
満たすといえるのは、次の2つです。
- 実践者研修と管理者研修を修了した常勤者
- 管理者研修の修了が確実に見込まれる人の変更届出
満たさないのは、次の場合です。
- 受講せず、修了見込みも不確実な人
たとえば、実践者研修を終えている職員を新しい管理者にしたいが、管理者研修の受講はこれからだとします。管理者の変更の届出であれば、修了が確実に見込まれる場合は、届出の時点で未修了でも認められます。
受講の予定が決まっていない場合は、見込みが確実とはいえません。
ぺんすけ管理者研修は、実践者研修と同時に申し込めるところもあります(東京都は同時申込可)。管理者を替える予定があるなら、受講の日程を先に押さえておきましょう。
生活相談員は提供時間と同じ時間ぶん置く
提供時間が6時間の日は、相談員が何人でも合計6時間ぶん勤務していれば基準を満たします。生活相談員は人数ではなく、提供日ごとに勤務時間の合計が提供時間数に届いているかで判定されるからです。
提供時間帯の勤務時間の合計 ÷ 提供時間数 ≧ 1
数えるのは、提供時間帯に専従で勤務した時間です。提供時間帯の外の勤務は数えません。
| ケース | 提供時間帯の勤務の合計 | 判定 |
|---|---|---|
| 提供時間6時間。相談員2人が3時間ずつ | 3+3=6時間(6÷6=1) | 満たす |
| 半日型。1単位目9〜12時、2単位目14〜17時(提供時間は合計6時間) | 12〜14時を除く6時間ぶん(6÷6=1) | 満たす |
| 提供時間6時間。時間帯内の勤務は4時間で、ほかに時間外の朝礼が2時間 | 4時間(4÷6=約0.67) | 満たさない |
表のとおり、時間外の朝礼は勤務時間に入りません。足りない時間は、提供時間帯のなかで勤務してもらって埋めます。
たとえば、提供時間が6時間の日に、相談員Aが4時間、相談員Bが2時間勤務したとします。合計は4+2=6時間で、6÷6=1になり、基準を満たします。1人でも2人でも、合計の時間で決まります。
看護職員か介護職員を単位ごとに2人以上置く
看護師がいなくても、介護職員を単位ごとに2人以上置けば、人数の条件は満たせます。
省令が「看護職員又は介護職員」を1つの職種として扱っているからです。求めているのは、専従の1人以上と、提供時間ぶん勤務するもう1人です。
2人以上の内訳は、次のとおりです。
- ①専従の1人以上
- ②時間ぶんの別の1人以上
- ①と②で合わせて2人以上
- 提供時間中は常に1人以上
①の専従の人は、提供時間の全部にいなくてもかまいません。いない時間も、事業所とすぐ連絡がとれる体制があれば足ります。
②の人数は、平均提供時間数をもとに決めます。平均提供時間数とは、利用者ごとの提供時間数を合計して、利用者の数で割った時間のことです。②の人の勤務時間の合計が、この時間以上になれば足ります。
②の勤務時間の合計 ÷ 単位の平均提供時間数 ≧ 1
| ケース | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 看護師はゼロ。介護職員Aが9〜13時、介護職員Bが9〜17時(提供時間8時間) | 満たす | ①がA、②がB(8÷8=1)で合わせて2人。看護職員は必ずしも置かなくてよい |
| 介護職員が1人だけで、提供時間の8時間ぶん勤務 | 満たさない | 時間は足りていても、①と②で合わせて2人以上が必要 |
| 2つの単位を同時に行い、職員が単位をまたいで配置される | 兼務できる(処遇に支障がない場合) | 処遇に支障がなければ他の単位と兼務できる。支障があるときは兼務できない |
| 勤務時間の合計は足りているが、昼に看護職員も介護職員も誰もいない時間がある | 満たさない | 提供時間中は常に1人以上が必要 |
表の4行目のように、時間の合計が足りていても、提供時間中は常に1人以上いなければ基準を満たしません。1人しかいない時間帯に休憩をとるときは、生活相談員がいれば基準を満たす扱いです。
たとえば、利用者4人のうち2人の提供時間が6時間、残り2人が8時間だとします。
平均提供時間数は(6×2+8×2)÷4=7時間です。
②は、勤務時間の合計が7時間以上あれば満たします。
これとは別に専従の①が1人要るので、全体では2人以上です。



勤務表を作るときは、専従の①の人と、時間ぶんの②の人を、名前で分けて書いておきましょう。どちらかが抜けた週に、基準割れへ早く気づけます。
機能訓練指導員は兼務でも1人以上置く
看護職員や柔道整復師などの資格者を1人置けば、相談員や介護職員の仕事と兼ねても基準を満たします。機能訓練指導員は1人以上置けばよく、事業所の他の職務との兼務も認められているからです。
なれる資格は、次の表のとおりです。
| 資格 | 追加の条件 |
|---|---|
| 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 | 資格だけで足ります |
| 看護職員(看護師・准看護師) | 資格だけで足ります |
| 柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師 | 資格だけで足ります |
| はり師・きゅう師 | 機能訓練指導の経験が6月以上必要 |
はり師・きゅう師の6月は、理学療法士などを置いた事業所で機能訓練指導に従事した期間です。
兼務の判定は、次のとおりです。
- 看護職員が兼ねる場合は満たします
- 経験6月以上のはり師なら満たします
- 経験6月未満のはり師は満たしません
レクリエーションや行事を通じた機能訓練は、生活相談員か介護職員の兼務でも行えます。兼務ではなく、1日120分以上の専従で置いた場合は、個別機能訓練加算の対象になります。
たとえば、看護師が1人いる事業所で、その看護師が機能訓練指導員も兼ねるとします。他の職務との兼務は認められているので、機能訓練指導員を別に採用しなくても基準を満たします。
単独型・定員12人の最少構成は4人が目安
9〜17時の1単位で開く単独型・定員12人なら、基準を満たす最少の構成は4人です。
管理者1人、生活相談員1人、看護職員か介護職員2人で、必要な職種の条件がそろうからです。機能訓練指導員は、2人のうち1人が看護職員なら兼ねられるので、増えません。
| 職種 | 人数 | 勤務の組み方(例として置いた時間) |
|---|---|---|
| 管理者 | 1人(常勤) | 9〜17時 |
| 生活相談員 | 1人 | 9〜17時の8時間ぶん(8÷8=1) |
| 看護職員又は介護職員 | 2人 | 職員Aは9〜13時(専従の1人)、職員Bは9〜17時(8÷8=1)。Aの不在中も連絡がとれる体制にしておく |
| 機能訓練指導員 | 追加なし | 看護職員が兼ねる場合。介護職員だけなら理学療法士などを1人足す |
4人のうち、生活相談員・看護職員・介護職員の3人の中で1人以上は常勤にします。職員Bが1人になる時間帯の昼休みは、生活相談員がいる時間に取れば、常に1人以上の条件を満たします。
この4人は、管理者や相談員の兼務を使わない最少の数です。次の3つは、保険者(指定をする市区町村)で扱いが違うことがあります。
- 管理者が相談員を兼ねられるか
- 一般のデイの職員が認知症デイの人員を兼ねられるか
- 時間をずらしたときに何人になるか
開設の前に、保険者へ確認してください。
たとえば、看護師がいない事業所が、機能訓練指導員として理学療法士を1人迎えるとします。管理者・生活相談員・介護職員2人に理学療法士を足して、5人になります。



4人は、あくまで基準を満たす最低ラインです。欠員が出ると、すぐに基準を割ります。実際は、休みや退職に備えて1人多く考えておくと安心です。
単独型・併設型・共用型の人員基準と利用定員の違い
人員基準が同じなのは単独型と併設型で、共用型だけはグループホームなどの本体の職員で数えます。違いが出るのは、場所と報酬と利用定員と、共用型だけにある開設の条件です。
表の利用定員の「単位」は利用者のまとまりのことで、基本報酬の「994単位」の「単位」は点数です。
| 項目 | 単独型 | 併設型 | 共用型 |
|---|---|---|---|
| 場所 | 特養や病院などに併設されていない | 特養・病院・老健などに併設されている | グループホーム・地域密着型特定施設(市町村が指定する、定員29人以下の介護付き施設)・地域密着型特養(市町村が指定する、定員29人以下の特養)で行う |
| 人員基準 | 4職種を置く | 単独型と同じ | 本体の入居者と合わせて数える |
| 利用定員 | 1単位12人以下 | 1単位12人以下 | 1日3人以下(ユニット型の地域密着型特養は入居者と合わせて12人以下) |
| 基本報酬(7〜8時間・要介護1) | 994単位 | 894単位 | 523単位 |
| 開設の条件 | ― | ― | 運営経験が3年以上 |
自分の類型の列を、縦に読むだけで足ります。
単独型と併設型は同じ基準で報酬が違う
特養や病院の隣で開いても単独で開いても、置く人数は同じで、基本報酬は単独型のほうが高くなります。人員基準はどちらも同じ条文で決められ、報酬は類型ごとに別の単位が設定されているからです。
併設型になるのは、次の施設に併設して開く場合です。
- 特別養護老人ホーム
- 養護老人ホーム
- 病院・診療所
- 介護老人保健施設・介護医療院
- 社会福祉施設
- 特定施設
判定は、次のとおりです。
- 病院に併設して開くなら併設型です
- 介護老人保健施設に併設なら併設型です
- どこにも併設しないなら単独型です
たとえば、要介護5の方が7時間以上8時間未満利用した場合、単独型は1,427単位、併設型は1,278単位です。同じ人員で、1回の利用につき149単位の差が出ます。共用型は598単位です。
共用型は本体の入居者と合わせて職員を数える


グループホームの1ユニット9人に共用型3人を受け入れると、日中の介護従業者は3人から4人に、1人増えます。
共用型の職員は、本体の入居者と共用型の利用者を合計した人数で、本体の人員基準を満たすよう決められているからです。
ここでの人数は常勤換算です。常勤換算とは、職員ごとの勤務時間を常勤職員の勤務時間で割り、常勤の何人ぶんに当たるかに直した数のことです。
共用型の職員について省令が定めているのは、本体の基準を満たす数と、管理者だけです。生活相談員や機能訓練指導員を新しく置く決まりはありません。
共用型の管理者は、グループホームなどの本体の職務と兼務してかまいません。
グループホームの日中の基準は、利用者3人につき1人以上です。
日中の介護従業者(常勤換算)= 利用者の合計 ÷ 3(端数は切り上げ)
| 項目 | 入居者だけ | 共用型3人を足したとき |
|---|---|---|
| 入居者(例として置いた数) | 9人 | 9人 |
| 共用型の利用者 | なし | 3人 |
| 合計 | 9人 | 12人 |
| 日中の介護従業者(常勤換算) | 9÷3=3人以上 | 12÷3=4人以上 |
| 増える人数(今の人数との差) | ― | +1人(4人−3人) |
「日中の介護従業者」の行は、共用型を足したあとに必要な合計です。増える職員は、入居者だけのときとの差の1人です。
たとえば、共用型の利用者が1人だけでも、合計は10人になります。10÷3=3.33…で、端数は1人ぶんとして切り上げるので、4人以上が必要です。
地域密着型特定施設と地域密着型特養で行う共用型も、本体の基準に合算して数えます。
2ユニットのグループホームなら、共同生活住居(1ユニット)ごとに数えます。受け入れは、1ユニットにつき3人までです。職員もユニットごとに、そのユニットの入居者と共用型の利用者を合わせて3で割ります。
共用型の基本報酬は、7時間以上8時間未満で、要介護1が523単位、要介護5が598単位です。



共用型を考えるときは、グループホームの職員表を、共用型の利用者を足した人数で作り直してみてください。何人増えるかが、数字ですぐ見えます。
利用定員は単独・併設12人、共用型は3人まで
単独型・併設型は1単位12人まで、グループホームで行う共用型は1ユニット1日3人までしか受け入れられません。利用定員の上限が、類型ごとに省令で数字として決められているからです。
| 類型 | 利用定員の上限 | 数え方の注意 |
|---|---|---|
| 単独型・併設型 | 1単位12人以下 | 同時に受けられる人数の上限を、単位ごとに数える |
| 共用型(グループホーム・地域密着型特定施設・ユニット型以外の地域密着型特養) | 共同生活住居(グループホームの1ユニット)または施設ごとに1日3人以下 | 同じ時間帯に受け入れる人数の上限 |
| 共用型(ユニット型の地域密着型特養) | ユニットごとに入居者と合わせて1日12人以下 | 入居者の数を引いた残りが共用型の枠 |
たとえば、グループホームの共用型で、午前に3人、午後に別の3人を受け入れるとします。同じ時間帯にいるのは3人以下なので、1日の延べ人数が6人でも、利用定員の範囲内です。
共用型は3年以上の運営経験が条件になる
開設して3年に満たない法人は、グループホームがあっても共用型を始められません。 共用型の事業者には、介護保険の事業や施設の運営について、3年以上の経験が求められているからです。
運営経験の判定は、次のとおりです。
- 居宅サービスを3年以上運営した法人は満たします
- 施設を3年以上運営した法人は満たします
- グループホームを3年以上運営した法人は満たします
- 介護保険の事業が2年だけの法人は満たしません
たとえば、5年前から訪問介護を運営してきた法人が、新しくグループホームを開いて共用型を始めるとします。運営経験は3年以上あるので、条件を満たします。



運営経験は、グループホームの年数だけでなく、訪問介護など別の介護保険事業の年数も数えに入れましょう。
一般のデイと同じ建物で運営するときの職員の分け方
認知症デイは、一般のデイとは別の指定と基準で運営します。一般のデイも併せて運営するなら、管理者の兼ね方と、一般のデイ側の基準の数え方を先に確かめておく必要があります。
ここでは、分け方と確かめ方を3つ紹介します。
同じ時間帯は部屋・職員・利用者を分ける
一般のデイと認知症デイを同じ時間帯に同じ建物で開くなら、部屋と職員と利用者を分けて、別々のサービスとして行います。
認知症デイは認知症の人に限ったサービスなので、国の通知が、一般のデイと一体の形で行うことを認めていないからです。
分けるのは、次の3つです。
- 職員
- 利用者
- サービスを行う空間
満たすといえるのは、次の場合です。
- パーティションで間を仕切って分けている
満たさないのは、次の場合です。
- 同じ部屋で一緒にプログラムを行っている
たとえば、一般のデイと認知症デイがどちらも10時から15時に開いているとします。同じ部屋に両方の利用者がいて、職員も両方を見ているなら、分けているとはいえません。
パーティションで部屋を区切り、職員と利用者もそれぞれ分ければ、同じ時間帯でも運営できます。



仕切りの位置や職員の分け方は、図面と勤務表を作ってから、開設前に保険者(指定をする市区町村)へ見てもらうと安心です。
管理者は両方の事業所を兼ねて置く
管理業務に支障がなければ、1人の管理者が認知症デイと一般のデイの両方の管理者を務められます。2024年度の改定で、管理者が責務を果たせるなら同じ敷地内でなくても兼務できると明確になったからです。
兼務できる条件は、次の2つです。
- 管理上支障がないこと
- 管理者としての責務を果たせること
練馬区の点検票では、兼務できる先を、同じ事業者が設置した他の事業所などとしています。兼務するときも、認知症デイの管理者として、研修の修了が必要です。
たとえば、一般のデイと認知症デイを別の建物で運営している法人でも、1人の管理者が両方を見られる体制なら、兼務できます。この管理者は、認知症デイ側の研修を修了している必要があります。
一般デイ側の基準は定員で確かめる
一般のデイ側は、定員が18人以下なら地域密着型通所介護、19人以上なら通所介護の基準で人数を数えます。一般のデイは定員で根拠の省令が分かれ、看護職員の扱いや計算の仕方が認知症デイと違うからです。
先に自分の定員が18人以下か19人以上かを決めると、下の表のどの行かが分かります。
| サービス | 根拠 | 看護職員の扱い |
|---|---|---|
| 認知症対応型通所介護 | 省令34号 第42条 | 看護職員又は介護職員のどちらでもよい |
| 地域密着型通所介護(定員18人以下) | 省令34号 第20条 | 定員11人以上は看護職員の配置が必要。10人以下は、看護職員又は介護職員の勤務時間の合計で足りる特例あり |
| 通所介護(定員19人以上) | 省令37号 第93条 | 看護職員の配置が必要 |
定員で省令が分かれる理由と、基準を割ったときの減算は、デイサービスの運営基準とは|違反による減算についても解説で整理しています。
定員10人以下の特例の中身は、定員10人以下のデイサービスの人員基準|最低人数も解説!で確かめられます。
たとえば、定員15人の一般のデイを運営している法人が、認知症デイを足すとします。一般のデイは地域密着型通所介護の基準で、認知症デイはこの記事の基準で、それぞれ別に職員を数えます。
認知症デイで配置した職員を活かせる加算
配置した職員で取れる加算は、個別機能訓練加算・サービス提供体制強化加算・若年性認知症利用者受入加算の3つです。
配置する職員の要件と単位を、表にまとめました。
| 加算 | 配置する職員の要件 | 単位 |
|---|---|---|
| 個別機能訓練加算(Ⅰ) | 提供時間帯に1日120分以上、専ら機能訓練に従事する理学療法士等を1名以上配置 | 1日27単位(Ⅱは情報提出で月20単位) |
| サービス提供体制強化加算 | 介護職員に占める介護福祉士の割合など。Ⅰは勤続10年以上の介護福祉士、Ⅲは直接提供する職員の勤続7年以上の割合でも可 | Ⅰ22・Ⅱ18・Ⅲ6単位(1回につき) |
| 若年性認知症利用者受入加算 | 利用者ごとに個別の担当者を定める | 1日60単位 |
ほかの加算は、自治体の点検票の報酬欄で確かめられます。
ここでは、配置と結びつく3つを紹介します。
専従の機能訓練指導員で個別機能訓練加算を取る
機能訓練指導員を1日120分以上専従で置き、個別機能訓練計画を作ると、1日27単位が加わります。個別機能訓練加算(Ⅰ)は、専従の理学療法士等を1名以上置いて計画的に訓練することが要件だからです。
兼務で1人置けばよい人員基準と違い、この加算は専従が条件です。1日120分以上、提供時間帯のなかで機能訓練だけに従事する時間をつくります。
必要なことは、次の4つです。
- 提供時間帯に1日120分以上
- 専ら機能訓練の職務に従事する
- 理学療法士などを1名以上配置
- 個別機能訓練計画を作って訓練する
たとえば、理学療法士が提供時間帯のうち2時間(120分)、機能訓練だけに従事する日があるとします。この日は、専従の時間の要件を満たします。
介護福祉士を増やして提供体制強化加算を取る
介護職員のうち介護福祉士が5割以上なら1回18単位、7割以上なら22単位が加わります。サービス提供体制強化加算は、介護職員に占める介護福祉士の割合などで区分が決まるからです。
区分ごとの要件は、次のとおりです。
- 介護福祉士が7割以上なら22単位
- 勤続10年以上の介護福祉士が25%以上で22単位
- 介護福祉士が5割以上なら18単位
- 介護福祉士が4割以上なら6単位
- 直接提供する職員の勤続7年以上が3割以上でも6単位
たとえば、介護職員が10人の事業所なら、介護福祉士が5人いれば5割で18単位、7人いれば7割で22単位です。



介護福祉士の割合は、職員が1人入れ替わるだけで変わります。加算の区分を保てるか、退職や採用の予定を見ながら計算しておきましょう。
若年性認知症の担当者を決めて受入加算を取る
若年性認知症の利用者ごとに担当の職員を決めて受け入れると、1日60単位が加わります。若年性認知症利用者受入加算は、利用者ごとに個別の担当者を定めることが要件だからです。
担当者は、利用者ごとに個別に決めます。決めていない利用者がいると、その利用者の分は加算の対象になりません。
たとえば、若年性認知症の方が2人通っている事業所では、2人それぞれに担当の職員を決めます。担当が決まっていれば、通った日ごとに60単位が加わります。
認知症対応型通所介護の人員基準でよくある質問
まとめ|認知症デイの人員基準は類型と単位で確かめる
人員基準は、自分の類型を決めたうえで、職種ごとに置くものを確かめます。置くものは、次のとおりです。
- 管理者は研修を終えた常勤者を1人
- 生活相談員は提供時間と同じ時間ぶん
- 看護職員か介護職員は単位ごとに2人以上
- 機能訓練指導員は兼務でも1人以上
- 共用型は本体と合わせて数える
- 一般のデイ側の基準も確かめる



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正直に言います。基準は、守るべき最低ラインです。
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基準ぎりぎりの人数で回すより、ひとつ余裕を持たせた配置を考えておくと、続けやすい職場になります。
迷ったときは、自治体の自己点検票を自分の勤務表と見比べると、足りない項目がすぐに分かります。
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参考文献
法令・通知
- 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(省令34号 第2条・第20条)
- 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(省令34号 第42条〜第47条・第90条)
- 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(省令37号 第93条)
- 介護保険法(第8条第21項・第22項)
- 令和6年度介護報酬改定 全サービス共通(管理者の兼務範囲)
自治体の資料
- 練馬区 介護サービス事業者等自己点検票(認知症対応型通所介護)
- 横浜市 令和8年6月版 運営の手引き(認知症対応型通所介護)
- 大村市 地域密着型サービス 基準等を定める条例と解釈通知対応表(令和6年4月1日現在・認知症対応型通所介護の一般の通所介護との同時実施)
- 東京都福祉局 認知症介護研修の案内
統計・審議会資料









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