ケアマネの通院時情報連携加算とは|算定できる場面を紹介!

「受診に付き添えば50単位」——この理解は半分だけ正しいです。通院時情報連携加算が付くのは、診察室に同席して医師などと情報を渡し合い、居宅サービス計画(ケアプラン)に記録したときだけです。

加算の対象は居宅介護支援(要介護)に限られます。令和7年10月サービス提供分の数字で見ると、次のとおりです。

  • 単位数:利用者1人につき月1回50単位
  • 算定率:事業所ベースで13.12%
  • 比べると:入院時情報連携加算(Ⅰ)は40.80%

まだ取れていない事業所のほうが多い状況です。

この記事では、算定できる場面の判断・付き添いとの違い・当日の流れ・記録の書き方の順に説明します。

私はレバウェル介護のキャリアアドバイザーとして約300名の介護職者の転職支援を担当し、多くの居宅介護支援事業所の実態を見てきました。

現在はTerace代表として介護施設のホームページ制作・名刺制作を手がけています。この記事の数値・制度情報は厚生労働省・自治体の一次情報に基づいており、出典は記事末尾の参考文献にまとめています。

目次

ケアマネの通院時情報連携加算の算定要件

告示(国が定めた報酬のルール)に定められた要件を、以下の表に整理しました。届出は不要で、要件を満たした実績に基づいて請求できます。

項目内容
単位数50単位
算定の限度利用者1人につき1月に1回
対象サービス居宅介護支援(介護予防支援には加算自体が無い)
同席する場面病院・診療所での医師・歯科医師の診察
こちらから利用者の心身の状況や生活環境等の情報を提供
先方から利用者に関する必要な情報を受ける
記録先居宅サービス計画に記録
同意利用者の同意を得た上で実施
体制の届出不要
50単位を金額にした目安
  • その他地域:500円
  • 1級地:570円
  • 令和8年6月以降:処遇改善加算の2.1%も乗る

この加算は、令和3年度の介護報酬改定で新設されました。令和6年度改定で歯科医師が同席の対象に加わりました。単位数・同席・同意・記録の文言は変わっていません。

算定率は事業所ベースで13.12%(令和7年11月審査分)と、初回加算70.68%・入院時情報連携加算(Ⅰ)40.80%より低い水準にあります。

居宅介護支援の加算を算定率とあわせて並べた一覧で、他の加算との位置づけを見比べることができます。なお、件数ベースの古い数字(0.5%など)とは計算方法が違います。

根拠の通知は老企第36号 第三の18です。Q&A問118には「第3の15」と書かれていますが、これは令和3年当時の番号です。令和6年度改定を経て現行は第三の18に繰り上がっています。

ぺんすけ

届出が不要なのは、現場にとってはハードルが低い加算です。ただし、同意・事前確認・記録という3つの手順を省いてしまうと、後から算定の根拠を示せません。届出がないぶん、記録の中身が唯一の証拠になります。

通院時情報連携加算を算定できる場面とできない場面

国のQ&Aは令和3年度Q&A Vol.3 問118の1問だけです。次の場面には、国のQ&Aがありません。

  • 訪問診療
  • オンライン診療
  • 電話での面談
  • 家族のみの受診
  • 要支援の利用者

これらは、告示と通知の文言から読み取れる範囲が判断の根拠になります。判断に迷う場面は、保険者(市町村)に事前に確かめてから算定してください。

場面算定できるか根拠
病院・診療所の診察に同席し、情報を渡し合って計画に記録できる告示 ト注
歯科の診察に同席(令和6年度改定以降)できる告示 ト注
自宅での訪問診療に同席告示の場面に当たらない(迷えば保険者へ)告示 ト注
オンライン診療に同席国の定めなし(保険者に確認)告示・通知・Q&A
待合室・会計で話しただけ、または付き添っただけできない告示 ト注
電話・FAX・メールだけでやり取りできない告示 ト注
家族も同行し、ケアマネも診察室に同席できる(家族の有無は要件にない)告示 ト注
家族だけが受診し、ケアマネは同席しなかったできない告示 ト注
要支援の利用者の受診に同席できない(加算が無い)介護予防支援の告示

表の場面は、次の5つの問いを上から順に確かめると振り分けられます。

通院時情報連携加算を算定してよいかの判定フロー。要介護の利用者か、病院・診療所の診察か、診察室に同席したか、情報を渡し・受けたか、同意を得て計画に記録したかの5つの問いに全部はいと答えると算定できる。いいえの場合は、要支援の受診に同席した場合、診察室に同席しておらず待合室や会計で話しただけ・付き添っただけの場合、電話・FAX・メールだけのやり取りの場合で算定できない。同席しても聞くだけ・渡すだけで情報の提供と受領の両方がなければ算定できず、同意・記録の手順を省いた場合も算定できない。訪問診療は告示の場面に当たらず、オンライン診療は国の定めがないため、どちらも保険者に確認する。

ここでは、判断に迷いやすい5つの場面を根拠と一緒に説明します。

訪問診療に同席した場合

告示は、同席する場所を「病院又は診療所」に限っています。利用者の自宅で行う訪問診療は、この場所に当てはまりません。一方で、訪問診療についての国のQ&Aはありません。

「行政解釈で算定不可とされています」と言い切る情報もありますが、その根拠は確認できていません。

区分ケース
告示の場面に当たらない主治医の訪問診療に自宅で同席し、生活の様子を伝えた
算定できる同じ主治医の外来(診療所)への受診に同席した
保険者に確認訪問診療の場面で算定したいと考えた

訪問診療への同席で算定したい場合は、必ず事前に保険者に判断を確認してください。

ぺんすけ

訪問診療への同席で算定できるかどうかは、事前に保険者に確認を取っておくことをお勧めします。確認した日付と担当者の名前を第5表(居宅介護支援経過。ケアマネが相談や連絡を時系列で残す記録)に残しておくと、後から問い合わせがあったときに対応しやすくなります。

オンライン診療に同席した場合

告示は「病院又は診療所において」の診察への同席を要件にしています。老企第36号 第三の18には、テレビ電話装置等の活用を認める文言がありません。

テレビ電話装置等とは、オンラインで顔を見て話せる機器のことです。同じ第三の中でも、モニタリングや退院・退所加算の面談の項には、テレビ電話装置等を使ってよいと書かれています。

通院時情報連携加算の項にはその文言がなく、国のQ&Aもありません。

「厚労省Q&Aでオンライン診療も算定可」という情報を見かけることがあります。しかし、国のQ&A集(令和8年3月13日発出分まで収録)に該当するQ&Aはありません。

算定するなら、必ず事前に保険者の判断を確認してください。

区分ケース
保険者に確認利用者宅でオンライン診療の画面に一緒に映り、医師と話した
保険者に確認事業所から別の端末でオンライン診療に参加した
算定できるオンラインではなく、診療所に出向いて診察に同席した
ぺんすけ

オンライン診療は急速に広まっていますが、介護保険の加算への適用は制度の整備が追いついていない分野です。算定を検討するなら、まず保険者に確認してから動いてください。確認なしで算定してしまうと、指導での否認リスクが残ります。

診察室の外や電話で話した場合

告示が定める同席の要件は、次の3つです。

  • 診察に立ち会う
  • 情報を渡し合う
  • 計画に記録する

次のケースは、同席の要件を満たしません。

  • 診察後に廊下や待合室で医師と立ち話をした
  • 受診日の前に電話やFAXで生活状況を伝えた
  • 診察室には入らず、待合室で利用者を待っていた

入院時情報連携加算ではFAXやメールでの情報提供が認められていますが、それは入院時のQ&Aに基づくルールです。

入院時情報連携加算の提供の方法と期限で整理しているとおり、通院時にこのルールを当てはめることはできません。

診察が終わった直後、主治医が廊下に出てきたタイミングで「最近食欲が落ちています」と立ち話をした——この場合、診察への「同席」にはあたらず、通院時情報連携加算は算定できません。
同じ情報でも、診察中に診察室に入って医師に伝え、医師からも助言を受けて計画に記録するかどうかで、50単位の有無が変わります。

ぺんすけ

廊下や待合室での立ち話は、どれだけ丁寧な情報交換であっても診察への同席にはあたりません。同席するためには診察室に入る必要があります。入室のタイミングを医師や看護師と事前に確認しておくと、当日スムーズに動けます。

家族が付き添う受診の場合

告示には「介護支援専門員が同席し」と書かれています。介護支援専門員とは、ケアマネジャーのことです。

同席が求められているのはケアマネジャーで、家族ではありません。家族が同行しているかどうかは、告示・通知のどこにも要件として書かれていません。

区分ケース
算定できる長男が付き添う受診に、ケアマネも診察室で同席して医師と話した
できない家族だけで受診し、ケアマネは翌日に家族から結果を聞いた
できない家族が医師から聞いた内容を、ケアマネが電話で医師に確認した

ケアマネジャー(介護支援専門員)が診察室に同席して情報を渡し合い、計画に記録すれば、家族が一緒に来ていても算定できます。

要支援の利用者に同席した場合

介護予防支援とは、要支援1・2の人のケアプランを作るサービスのことです。その単位数表にあるのは、次の4項目だけです。

  • 介護予防支援費
  • 初回加算
  • 委託連携加算
  • 処遇改善加算

通院時情報連携加算は、この中にありません。だから、要支援1・2の利用者の受診に同席しても、この加算は算定できません。

区分ケース
できない要支援2の利用者の整形外科の受診に同席した
できない地域包括支援センターから委託を受けた要支援の利用者に同席した
算定できる要介護1の利用者の受診に同席した

ケアマネの病院付き添いと通院時情報連携加算の違い

病院への付き添いを頼まれる場面は少なくありませんが、加算が評価しているのは付き添いそのものではありません。加算の要件は、診察室への同席・情報のやり取り・計画への記録です。付き添っただけでは算定できません。

ケアマネ・ヘルパーなど、付き添いに関わる行為ごとの役割と報酬を整理した表です。

行為誰が担うか報酬はあるか
診察室に同席して情報を渡し合い、計画に記録ケアマネジャー通院時情報連携加算50単位
病院までの送迎・院内での付き添い加算の要件にないなし
院内での具体的な見守り的援助ヘルパー身体介護で算定できる
病院での単なる待ち時間ヘルパーでも算定できない

ここでは、3つの観点から整理します。

加算の対象は付き添いではなく情報のやり取り

告示が定める要件は4つです。 この4つに、付き添いも送迎も含まれていません。

  1. 診察室への同席
  2. こちらからの情報提供
  3. 先方からの情報受領
  4. 居宅サービス計画への記録

病院で待ち合わせをして診察にだけ同席しても、要件は満たせます。逆に、朝から一緒に病院へ行って1時間待っても、診察室に入らず情報を渡し合わなければ50単位は付きません。

朝9時に自宅を出発して一緒に病院へ向かい、10時に診察を受けて10時30分に終わった場合——加算が評価するのは10時に診察室に同席して医師と情報を渡し合った時間だけです。
9時からの移動と30分の待機は、50単位の根拠にはなりません。逆に、病院で直接待ち合わせして診察にだけ同席した場合でも、情報を渡し合い計画に記録すれば要件は満たせます。

ぺんすけ

加算が評価しているのは付き添った時間ではなく情報を渡し合って記録した事実です。この順番を意識しておくと、算定できない場面でも判断に迷いにくくなります。

送迎は国も法定外業務の例に挙げている

法定外業務とは、報酬にならないのに実際には担っている業務のことです。いわゆるシャドウワークです。

国の審議会資料は、「通院時等の送迎」を法定外業務の例に挙げています。ケアマネが実際にやらざるを得ないケースがある、という整理です。

地域包括支援センターへの調査では、入院・通院時の付き添い・送迎を居宅ケアマネの業務範囲内と考える割合は9.8%でしたが、実際に対応している割合は68.0%(回答2,296件)でした。

簡単に言うと、業務として認識している割合は1割弱ですが、実際に対応している割合は7割近い状況です。

通院の付き添い・送迎が法定業務かどうかは、国の基準に定義がありません。加算は付き添い・送迎への報酬ではないことを、告示が明確に示しています。

ぺんすけ

私がキャリアアドバイザーとして居宅介護支援事業所の方と話していたとき、通院の送迎を断りたくても断れないという声を何度も聞きました。断ることが正解とも言い切れませんが、加算にならない業務に費やす時間を整理しておくことは、事業所の持続性のためにも必要だと思っています。

ヘルパーの通院介助も待ち時間は報酬の外

介助が必要な受診は、ヘルパーの通院介助(通院等乗降介助・身体介護)をケアプランに組み込んで役割を分けることができます。

たとえば、ケアマネジャーは診察室に同席する時間だけ合流し、それ以外の時間はヘルパーが担います。この分け方も、告示の文言から言える範囲では可能です。

ただし、ヘルパーでも待ち時間は報酬になりません。院内での具体的な見守り的援助は、身体介護で算定できます。付き添っているだけ・単に待っている時間は、算定できません。

ぺんすけ

ケアマネジャーが診察室への同席時間だけ合流し、移動と待ち時間はヘルパーが担うという分け方は、両者の役割をケアプランに明記しておくと指導でも説明しやすくなります。

通院同行で通院時情報連携加算を取る流れ

加算を算定するには、受診当日だけでなく事前の準備が必要です。利用者の同意を得てから医療機関に確認し、情報を持参して診察に同席し、終わったら計画に反映して請求します。

この4ステップを順番通りにこなすことが、算定を否認されないための基本です。

同意から請求までの4ステップ。STEP1利用者の同意を得る(解釈通知「利用者の同意を得た上で」)、STEP2医療機関に事前に確認(Q&A問118「事前に医療機関に確認」)、STEP3診察に同席して情報を渡し合う(告示「利用者の心身の状況や生活環境等の情報を提供」)、STEP4計画に反映して請求(告示:利用者1人につき1月に1回)

ここでは、受診の予定を聞いてから請求するまでを4つの手順で説明します。

①:利用者に同席の同意を得る

受診の予定を聞いたタイミングで、利用者に「診察に同席して主治医と話してよいか」を確かめます。解釈通知は「利用者の同意を得た上で」医師などと連携するよう求めています。

同意の形式について、通知は「同意を得た上で」とだけ定めており、書面が必須とは書かれていません。ただし、様式を求める保険者もあるため、運用は保険者に確認してください。

利用者の同意を得た日と方法を、後述する第5表(居宅介護支援経過。ケアマネが相談や連絡を時系列で残す記録)に記録しておきます。

定期通院が続いている利用者に、受診への同席を初めてお願いするケースです。
訪問時に「次の通院のとき、一緒に診察室に入って先生に最近の様子をお伝えしてもよいですか」と、目的を一言添えて同意を得ます。
同意を得た日と方法(口頭・書面のどちらか)を、その日のうちに第5表に記録しておきます。

②:医療機関に同席してよいか事前に確かめる

国のQ&A問118(令和3年度改定Q&A Vol.3)は、事前に医療機関に確認しておくよう求めています。確かめるのは、次の2つです。

  • 同席すること
  • 診察の妨げにならないか

受診日の前に医療機関へ連絡し、受付や地域連携の窓口に受診日・利用者氏名・同席の目的を伝えておきます。

当日診察室に入れないという空振りを防ぐためにも、この事前確認は欠かせません。確認した日と相手の名前も、第5表に記録しておきます。

定期通院が月1回の利用者であれば、最初の受診時に「毎回同席したい」と医療機関に伝えておくと、2回目以降は都度確認しなくても対応してもらいやすくなります。
ただし、受診ごとに確認するよう求める医療機関もあるため、窓口と運用を話し合って決めておくと安心です。

ぺんすけ

受診当日に今日は入れませんとなってしまうと、その日の同席は成立しません。医療機関によっては、定期的な通院なら一度確認すれば毎回対応してもらえることもあります。最初の受診時に運用を確認しておくと、2回目以降の手間を省けます。

③:医師に伝えたいことを1枚にまとめる

告示は「利用者の心身の状況や生活環境等の情報を提供」することを要件にしています。

自宅での様子・服薬の状況・サービスで見えた変化・困りごとを短くまとめたメモを持参すると、限られた診察時間で必要な情報を渡しやすくなります。

この加算はこちらから情報を提供し、医師などから情報を受けて初めて要件がそろいます。聞くだけ・渡すだけでは足りません。

医師に聞きたいこと(生活上の注意・サービスへの指示)も事前にまとめておくと、受け取る情報を漏らしにくくなります。

ぺんすけ

診察は5〜10分で終わることが多く、その短い時間に必要な情報を全て伝えるのは難しいです。持参するメモに何を書くかは、前回の訪問で気になったことを1〜2行ずつ書き留めておくと準備しやすくなります。

④:聞いたことを計画に反映して請求する

診察で受けた指示や注意点を、ケアプランやサービス事業所への連絡に反映します。算定は利用者1人につき月1回です。同じ月に2回同席しても、算定できるのは1回分だけです。

その月の給付管理(毎月の利用実績をまとめて請求につなげる作業)で、1回分を請求します。

「医師又は歯科医師等」の「等」に看護師・歯科衛生士が含まれるかは、国の定めがありません。看護師・歯科衛生士に情報を伝えただけで足りるか迷う場合は、保険者に確認してください。

ぺんすけ

月1回の制限は、同じ利用者に複数回同席した月も変わりません。2回目以降の同席は加算を取れませんが、医師との情報共有という意味では有益です。加算のために同席するのではなく、利用者のために同席した結果として加算が付く、という順番を意識しておくと判断に迷いにくくなります。

通院時情報連携加算の記録の書き方

国は記録先を第5表と決めていません。告示は「居宅サービス計画に記録」、解釈通知は「居宅サービス計画等に記録」とするだけです。

ただし第5表(居宅介護支援経過)は、「介護報酬の請求に係る内容等を記録するもの」とされ、実務の基本です。

保険者のQ&Aでは「支援経過記録等に内容がわかるように記録してください」とした例もあります(宇治市Q&A No.43)。書き漏れを防ぐための項目の並びを以下に示します。

項目書く内容の例
日付・時間受診日と同席した時間帯
場所医療機関名・診療科
同席した相手医師の名前・同席した家族の有無
同意同意を得た日・方法
事前確認確認した日・相手の名前
こちらから提供した情報自宅での様子・服薬・困りごとなど
医師から受けた情報受けた助言・指示の内容
計画・サービスへの反映変えた内容または変えなかった判断
記載者署名

ここでは、書き漏れやすい3つのポイントを説明します。

第5表に日付・場所・同席した相手を書く

第5表の記載要領では、次のことを書くとされています。

  • 日付・情報収集の手段・内容を時系列で
  • 日時・対応者・記載者などを簡潔に

同意を得た日と事前確認の日も同じ欄に残しておくと、受診日の記録だけでなく事前の手順まで時系列で示せます。医師の名前と診療科まで書いておくと、同席の事実が一目で確認できます。

ぺんすけ

運営指導では「同席したことがわかる記録があるか」が確認されます。日付・場所・同席した相手が揃っていると、後から証明しやすくなります。

伝えた情報と受け取った情報を分けて書く

告示は「情報の提供を行うとともに…情報の提供を受けた上で」と、提供と受領を別々の要件として定めています。記録を2行に分けて書くと、要件の2つを両方満たしたことが一目でわかります。

片方しか記録がない場合、要件を満たしたと示せません。こちらから伝えた情報と医師から受けた情報を分けて書く習慣をつけておくと、確認のときに迷いません。

第5表の記録例です。
こちらから伝えた情報の欄には、「先週から食欲が落ちて、昼食を半分残すことが増えている」と書きます。
医師から受けた情報の欄には、「脱水の兆候があるため、水分を1日1.5Lとるよう指示があった」と書きます。
食欲低下について主治医と話したという1行だけでは、情報の提供と受領を両方満たしたことを示せません。

ケアプランに反映した内容まで書き残す

受けた情報でケアプランやサービス内容をどう変えたか、変えなかった場合はその判断まで書き添えます。

告示・通知が「居宅サービス計画(等)に記録した場合」に算定するとしており、計画とのつながりを自分で示すことが必要です。

変えなかった判断も記録の対象です。たとえば「医師から受けた情報で、今の計画を続ける根拠が確認できた」と書きます。この1行があると、加算の記録とケアマネジメントの記録が1つにつながります。

様式の指定がある保険者もあるため、確認してから運用を決めてください。

ぺんすけ

記録を振り返ると、計画を変えた回よりも変えなかった回のほうが多いことに気づきます。変えなかった判断をきちんと書き残しておくことが、ケアマネジメントの質を証明する材料になります。記録は加算の証拠であると同時にケアマネジメントの根拠でもあります。どちらの目的にも使えるよう、1つの欄に書き切るつもりで書くと無駄がありません。

通院時情報連携加算でよくある質問

ここでは、算定の現場でよく出る3問を扱います。

入院時加算との併算定・体制届出の要否・障害福祉の加算との違いが対象です。いずれも告示・通知の原文を根拠に答えており、保険者による運用の違いがある場合は確認を促しています。

同じ月に入院時情報連携加算も算定できますか?

告示の通院時情報連携加算の注には、「他の加算と同じ月に算定してはいけない」という決まり(ただし書き)がありません。
同じ月に入院が重なった場合は算定できる可能性がありますが、保険者によって運用が異なる場合があるため、算定する前に保険者にも確認してください。

通院時情報連携加算の算定に体制の届出は必要ですか?

届出は不要です。告示のト注には、他の一部の加算のような「電子情報処理組織を使用する方法により届出を行った」という条件が書かれていません。算定要件を満たした実績に基づいて請求できます。

障害福祉の計画相談支援にも通院同行の加算があると聞きましたが、同じものですか?

別の制度です。
障害福祉の計画相談支援にも、通院に当たり病院等を訪問して情報提供した場合の加算があります。
計画作成月は、医療・保育・教育機関等連携加算として300単位です。計画作成月以外は、集中支援加算として同区分です。
介護保険の通院時情報連携加算(50単位)とは告示も単位数も異なります。

正直に言います。算定率が13.12%にとどまっているのは、要件が難しいからではないと私は思っています。

国のQ&Aは1問しかなく、告示と通知の文言から判断するしかありません。だから、知っているかどうかで差がつく加算です。

まとめ|通院時情報連携加算は同席の段取りと記録で決まる

通院時情報連携加算のポイントは、次の8つです。

  • 要件は同席・情報の授受・計画への記録
  • 月1回50単位、1級地で570円の目安
  • 電話のみ・待合のみ・家族だけの受診は対象外
  • 要支援の利用者は対象外
  • 訪問診療・オンライン診療は保険者に確認
  • 付き添い・送迎は加算の対象ではない
  • 手順は同意→事前確認→同席→計画に反映
  • 第5表には提供と受領を分けて書く

算定率が13.12%にとどまっている背景には、場面の判断と段取りの手間があります。告示・通知・Q&A問118の1問が根拠の全てです。迷う場面は、算定する前に保険者に確認しておくと安心です。

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参考文献

法令

厚生労働省の通達・基準

Q&A・照会

統計・調査

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この記事を書いた人

レバウェル介護にて約2年間、介護業界専門のキャリアアドバイザーとして従事。これまでに300名以上の介護士の転職面談を担当。また介護施設への人材派遣を通じて採用側の課題解決にも従事。このような実務経験をもとに、介護事業者・求職者双方にとって信頼性の高いWeb制作を行っています。

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