【2026年】デイケアの加算一覧|単位数と算定要件を解説!

デイケア(通所リハビリテーション)で、職員が基準の人数を下回っている(人員基準欠如)のに、減算せずに請求を続けている事業所があります。

宮崎市の運営指導では、こうした事業所に全利用者について遡って報酬差額を返還するよう指導しています。加算の取り漏れよりも、要件が崩れたまま算定を続けることのほうが、損になる場合があります。

デイケアとは、医師の診療に基づいて病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院がリハビリを中心に提供する通所サービスのことです。

デイサービス(通所介護)とは制度が別で、加算の種類も単位数も異なります。デイサービスの加算一覧はデイサービス(通所介護)の加算一覧で確認できます。

デイケア(通所リハビリテーション)は医師の診療に基づくリハビリが中心で、この記事の早見表で確認できる。デイサービス(通所介護)は制度が別で加算の種類も単位数も違うため、デイサービスの加算一覧で確認する

この記事では、最初の表でデイケアの全加算・減算の単位数と届出の項目を照合できるようにしました。

加算を取る順番、令和8年6月の期中改定で変わった処遇改善の率と人員欠如の特例的な猶予、算定開始までの届出の手順、運営指導で指摘されやすい点もまとめています。

ぺんすけ

数字はすべて告示・厚生労働省資料と自治体の資料で確かめています(令和8年6月時点)。キャリアアドバイザーとして約300名の介護職者の転職支援を担当した経験から、加算が事業所の収益に直結することを現場で確認してきました。

目次

デイケアの加算一覧と単位数の早見表

デイケア(通所リハビリテーション)は病院・診療所・老健・介護医療院の4種類が提供します。基本報酬は区分を問わず同額です。

介護予防(要支援)の通所リハは月額定額の別の仕組みです。「よくある質問」で触れています。

表1 デイケア(通所リハ)の加算・減算 早見表(令和8年6月時点)

加算名単位数(単位)算定率(事業所)一覧表の項目
〈まず取りたい加算〉
介護職員等処遇改善加算(6区分)(Ⅰ)イ10.3〜(Ⅳ)7.0%(イからホにより算定した単位数に対し)(Ⅰ)52.0・(Ⅱ)14.0・(Ⅲ)10.0・(Ⅳ)5.3%(旧4区分)あり
リハビリテーションマネジメント加算 イ6月以内560・6月超240 単位/月13.6%あり
リハビリテーションマネジメント加算 ロ6月以内593・6月超273 単位/月37.9%あり
リハビリテーションマネジメント加算 ハ6月以内793・6月超473 単位/月10.3%あり
(同 医師による説明)+270 単位/月36.7%あり
入浴介助加算(Ⅰ)40 単位/日67.7%あり
入浴介助加算(Ⅱ)60 単位/日15.0%あり
科学的介護推進体制加算40 単位/月67.0%あり
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)22・18・6 単位/回55.3・13.9・12.6%あり
短期集中個別リハビリテーション実施加算110 単位/日50.2%なし
〈次に取りたい加算〉
リハビリテーション提供体制加算12〜28 単位/回(時間区分による)―あり
理学療法士等体制強化加算30 単位/日(1〜2時間区分のみ)20.0%なし
中重度者ケア体制加算20 単位/日21.1%あり
移行支援加算12 単位/日11.8%あり
〈対象者がいるときに取る加算〉
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)240 単位/日(週2日限度)3.0%あり
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)1,920 単位/月0.4%あり
生活行為向上リハビリテーション実施加算1,250 単位/月(6月以内)1.6%あり
退院時共同指導加算600 単位/回(退院につき1回)8.7%なし
重度療養管理加算100 単位/日12.8%なし
若年性認知症利用者受入加算60 単位/日0.5%あり
〈栄養・口腔のケアで取る加算〉
口腔機能向上加算(Ⅰ)150 単位/回(月2回まで)5.8%あり
口腔機能向上加算(Ⅱ)イ155 単位/回(リハマネ(ハ)の算定が前提)4.9%あり
口腔機能向上加算(Ⅱ)ロ160 単位/回(リハマネ(ハ)未算定)10.4%あり
栄養アセスメント加算50 単位/月11.3%あり
栄養改善加算200 単位/回(月2回まで)2.4%あり
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)20 単位/回(6月ごと)9.7%なし
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)5 単位/回(6月ごと)4.9%なし
〈時間・地域・利用者数で決まる加算〉
延長加算50〜300 単位/回(8〜14時間)1.2%(8〜9時間)、9時間以上は0.3%以下あり
中山間地域等へのサービス提供加算所定単位数の5%/日3.0%なし
感染症・災害による利用者減の加算所定単位数の3%(翌々月から3月以内)0.0%あり
〈減算〉
虐待防止措置の未実施減算所定単位数の▲1%―あり
業務継続計画の未実施減算所定単位数の▲1%―あり
同一建物減算▲94 単位/日5.1%なし
送迎減算▲47 単位/片道91.0%なし
定員超過利用減算所定単位数の70%―なし
人員基準欠如減算所定単位数の70%―あり

「算定率」は、その加算を請求した事業所の割合です(厚生労働省 介護給付費分科会 第258回 資料3。令和7年11月審査分、請求した7,655事業所が母数)。処遇改善加算は旧4区分だった時点の数字です。「―」は資料に事業所の割合が載っていない項目です。

「一覧表の項目」は体制等状況一覧表(令和8年6月版)に記載欄があるかどうかです。「なし」の加算でも、自治体が別に届出書の提出を求める場合があります。算定前に必ず自治体に確認してください。

ぺんすけ

柏市では、「一覧表に記載がない加算は届出は不要」と案内しています。ただし、これは柏市の運用です。他の自治体では別に届出書を求める場合があるため、担当窓口に確認してください。

表2 基本報酬(通常規模型・1回につき)

時間区分単位数(要介護1・2・3・4・5の順)
1時間以上2時間未満369・398・429・458・491
2時間以上3時間未満383・439・498・555・612
3時間以上4時間未満486・565・643・743・842
4時間以上5時間未満553・642・730・844・957
5時間以上6時間未満622・738・852・987・1,120
6時間以上7時間未満715・850・981・1,137・1,290
7時間以上8時間未満762・903・1,046・1,215・1,379

大規模型(前年度の1月当たり平均利用延人員数が750人超)は通常規模型より基本報酬が低くなります。ただし、次の2つを満たすと、通常規模型と同じ単位数が算定できます。

  • 利用者の80%以上がリハマネ加算を算定
  • 理学療法士等を利用者10人につき1以上置く

令和6年度の改定で規模の区分が3段階から2段階に変わっています。

表3 事業所区分・規模で変わること

項目内容
基本報酬の単位数病院・診療所/老健/介護医療院の3区分で同額
規模の基準前年度の1月当たり平均利用延人員数が750人以内で通常規模型、750人超で大規模型
体制等状況一覧表の区分記載通常規模・大規模・大規模(特例)の区分と、病院・診療所/老健/介護医療院の組み合わせを記載

表4 デイサービスと取り違えやすい単位数・単価

項目デイケア(通所リハ)デイサービス(通所介護)
入浴介助加算(Ⅱ)60単位55単位
中重度者ケア体制加算20単位45単位
口腔機能向上加算(Ⅱ)イ155単位・ロ160単位の2区分160単位の単一区分
処遇改善加算(Ⅰ)イの率10.3%11.1%
1単位単価(1級地)11.10円10.90円
ぺんすけ

身体拘束廃止未実施減算は通所リハに存在しません。小規模多機能型居宅介護等にある減算です。間違えて通所リハに当てはめないよう注意してください。

デイケアでまず取りたい6つの加算

データによれば、入浴介助加算(Ⅰ)は事業所の67.7%、科学的介護推進体制加算は67.0%が算定しています(介護給付費分科会 第258回 資料3・令和7年11月審査分・事業所ベース)。

この節で紹介する6加算は、算定事業所が多く、全利用者や入浴した日ごとにつく加算が中心です。短期集中個別リハは対象者が限られる例外です。

ここでは、6種類の加算を紹介します。

介護職員等処遇改善加算

(Ⅰ)イで算定すると、月ごとにイからホにより算定した単位数の10.3%が全利用者分加わります。算定しないと、職員の賃上げに使える国の加算原資をそのまま失うことになります。

項目内容
単位数(令和8年6月以降)区分により異なる(下表)
算定率(事業所)(Ⅰ)52.0・(Ⅱ)14.0・(Ⅲ)10.0・(Ⅳ)5.3%(旧4区分の時点)
算定基礎イからホにより算定した単位数
主な取得要件賃金改善計画の策定・キャリアパス要件・職場環境等要件の組み合わせで区分が決まる
届出体制等状況一覧表:項目あり

事業収益に直接残るわけではありませんが、賃金水準を維持するための財源として継続して確保できます。

令和8年6月の期中改定で、旧4区分から新6区分に改定されました。令和8年4・5月の旧率は(Ⅰ)8.6%・(Ⅱ)8.3%・(Ⅲ)6.6%・(Ⅳ)5.3%でした。

6月算定分から区分と率の両方が変わるため、届出の更新と請求ソフトの設定変更が必要です。

表5 処遇改善加算の区分と算定率(令和8年6月以降・通所リハ)

区分算定率
(Ⅰ)イ10.3%
(Ⅰ)ロ11.1%
(Ⅱ)イ10.0%
(Ⅱ)ロ10.8%
(Ⅲ)8.3%
(Ⅳ)7.0%

たとえば、ある月にイからホにより算定した単位数の合計が利用者1人あたり10,000単位(仮定)だった場合、(Ⅰ)イの処遇改善加算は10,000×10.3%=1,030単位です。

リハビリテーションマネジメント加算

リハビリテーションマネジメント加算(以下「リハマネ」)は、6月以内は月560〜793単位が全利用者に加わります。

リハ計画を医師が確認する体制を評価する加算で、体制が整えば月単位で継続算定できるからです。

項目内容
単位数イ:6月以内560・6月超240、ロ:6月以内593・6月超273、ハ:6月以内793・6月超473(各月)。医師説明270(月)は追加算定
算定率(事業所)イ13.6・ロ37.9・ハ10.3%(医師による説明36.7%)
誰につくか全利用者(月ごとに)
主な取得要件イ:リハビリテーション会議の開催と情報共有の記録・PT・OT・ST等による計画の説明と同意・6月以内は月1回以上・6月超は3月に1回以上の会議開催と計画見直し・ケアマネジャーへの情報提供・他サービス従業者または家族への居宅訪問のうえ助言
届出体制等状況一覧表:項目あり

リハビリテーションマネジメント加算(ハ)を算定していると、口腔機能向上加算(Ⅱ)イも算定できるようになります。医師が直接説明すると、さらに月270単位が上乗せされます。

ぺんすけ

「6月以内」は利用者ごとに起算します。利用者によって算定開始月が違うため、複数の単位数が混在します。請求ソフトで利用者ごとの算定期間を管理してください。

入浴介助加算

利用者が施設で入浴した日すべてに加算がつき、事業所の67.7%が(Ⅰ)を算定しています。入浴をすでに提供している事業所なら(Ⅰ)は体制届出だけで算定できるからです。

項目内容
単位数(Ⅰ)40・(Ⅱ)60 単位/日
算定率(事業所)(Ⅰ)67.7・(Ⅱ)15.0%
誰につくか入浴介助が行われた日の利用者(日ごとに)
主な取得要件(Ⅰ):入浴介助を行い体制を整備する。(Ⅱ):(Ⅰ)の要件に加え、①医師等が利用者の居宅を訪問し浴室の動作・環境を評価、②事業所のPT・OT・STが医師等と連携して個別の入浴計画を作成(通所リハ計画への記載で代えられる)、③その計画に基づき居宅の状況に近い環境で入浴介助
届出体制等状況一覧表:項目あり

(Ⅱ)は居宅での自立した入浴を目指す上位区分です。デイサービス(通所介護)の入浴介助加算(Ⅱ)は55単位ですが、通所リハ(Ⅱ)は60単位です。単位数を間違えないよう注意してください。

デイサービスの入浴介助加算については通所介護の入浴介助加算で確認できます。

たとえば、利用者が月8回通所して毎回入浴した場合、入浴介助加算(Ⅰ)は40単位×8回=320単位が加わります。
仮にその他地域(1単位=10.00円)なら月3,200円分です(あくまで参考の仮定例です)。

科学的介護推進体制加算

LIFE(科学的介護情報システム)への情報定期提出と活用計画の作成で、月40単位が全利用者に加わります。特別な設備なしに、登録・提出と情報活用の仕組みを整えることで算定できるからです。

項目内容
単位数40 単位/月
算定率(事業所)67.0%
誰につくか全利用者(月ごとに)
主な取得要件LIFEへの利用者情報の定期提出・フィードバックを活用した計画への反映
届出体制等状況一覧表:項目あり

事業所の67.0%が算定しています。ただし、提出した情報を計画に活用した記録を残すことが必要です。

ぺんすけ

LIFEへの情報提出頻度は通知(老老発0315第4号)に「少なくとも3月ごと」と記されています。算定要件の説明に使うときは通知の出典も示してください。

サービス提供体制強化加算

介護福祉士の配置割合に応じた3段階で、(Ⅰ)では毎回の利用に22単位が加わります。自事業所の介護福祉士の配置割合が要件ラインを超えていれば継続算定できるからです。

項目内容
単位数(Ⅰ)22・(Ⅱ)18・(Ⅲ)6 単位/回
算定率(事業所)(Ⅰ)55.3・(Ⅱ)13.9・(Ⅲ)12.6%
誰につくか全利用者(利用ごとに)
主な取得要件(Ⅰ):介護福祉士70%以上または勤続10年以上の介護福祉士25%以上。(Ⅱ):介護福祉士50%以上。(Ⅲ):介護福祉士40%以上または直接提供職員の勤続7年以上30%以上
届出体制等状況一覧表:項目あり

年度替わりに職員構成が変わると算定区分が変わる場合があるため、前年度実績で毎年確認してください。

短期集中個別リハビリテーション実施加算

退院・退所または新規認定から3月以内の利用者に、1日110単位が加わります。退院直後の3月以内に対象者がいる期間のみ算定できるからです。

項目内容
単位数110 単位/日
算定率(事業所)50.2%
誰につくか退院・退所または新規認定から3月以内の利用者(日ごとに)
主な取得要件週2日以上・1日40分以上の個別リハビリテーションを実施(東京都集団指導資料による目安。告示に具体的な回数・時間の定めなし)
届出体制等状況一覧表:項目なし(自治体への確認を推奨)

退院してきた利用者が来るたびに3月以内かどうかを確認する習慣をつけると、算定を取り逃がしにくくなります。

実施記録には日付・実施内容・時間を残してください。

デイケアで次に取りたい4つの加算

リハビリテーション提供体制加算と中重度者ケア体制加算は、事業所の体制が整っていれば追加の利用者要件なしに全員へ算定できます。移行支援加算は前年(1〜12月)の実績で算定の可否が決まります。

ここでは、体制加算を中心に4種類の加算を紹介します。

リハビリテーション提供体制加算

6〜7時間区分を提供している事業所では、全利用者に1回24単位が加わります。サービスの実施時間が長いほど単位数が大きくなる設計で、時間区分を延ばすと算定できる単位が増えるからです。

項目内容
単位数(時間区分別)3〜4時間未満=12・4〜5時間未満=16・5〜6時間未満=20・6〜7時間未満=24・7時間以上=28(各回)
算定率(事業所)―(資料に事業所の割合なし)
誰につくか全利用者(利用ごとに)
主な取得要件常時、PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・ST(言語聴覚士)の合計が利用者25人ごとに1以上の配置
届出体制等状況一覧表:項目あり

時間区分によって変わるのは単位数だけです。人員配置の要件(25人ごとに1以上)は時間区分を問わず共通です。

たとえば、1〜2時間未満区分だけを提供している事業所はこの加算の対象外です(3時間以上が対象)。同じ事業所が6〜7時間区分のサービスを追加すると、その区分で利用した利用者に1回24単位が加わります。

理学療法士等体制強化加算

1〜2時間未満区分を提供している事業所が療法士を手厚く置くと、1日30単位が加わります。短時間区分に配置基準を超えた手厚い療法士体制を置いた事業所を評価するためです。条件は次の3つです。

  • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を置く
  • 専従かつ常勤で2名以上
  • 配置基準を超えて置く
項目内容
単位数30 単位/日(1〜2時間未満区分のみ)
算定率(事業所)20.0%
誰につくか1〜2時間未満区分を利用した全利用者(日ごとに)
主な取得要件配置基準を超えて専従かつ常勤の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を2名以上配置
届出体制等状況一覧表:項目なし(自治体への確認を推奨)

中重度者ケア体制加算

3つの要件を整えると、全利用者に1日20単位が加わります。重度者を受け入れられる体制を評価する加算だからです。

項目内容
単位数20 単位/日
算定率(事業所)21.1%
誰につくか全利用者(日ごとに)
主な取得要件①人員基準に加えて看護職員または介護職員を常勤換算1以上確保、②前年度または前3月の利用者のうち要介護3〜5が30%以上、③通所リハを行う時間帯を通じて専ら通所リハに当たる看護職員を1名以上配置
届出体制等状況一覧表:項目あり

デイサービスの中重度者ケア体制加算(45単位)とは単位数が異なります。

移行支援加算

前年(1〜12月)の実績が次の2つを満たすと、全利用者に1日12単位が加わります。通所リハを終えた利用者が通所介護などへ移った割合を評価するからです。

2つの条件は、前年に通所リハを終了した者で数えます。

  • 通所介護等へ移行した者が3%超
  • 12÷平均利用月数が27%以上
項目内容
単位数12 単位/日
算定率(事業所)11.8%
誰につくか全利用者(日ごとに)
主な取得要件評価対象期間(算定する年度の前年1〜12月)に通所リハを終了した者のうち通所介護等へ移行した者が3%超、かつ12÷平均利用月数が27%以上
届出体制等状況一覧表:項目あり

前年(1〜12月)の実績で算定可否が決まるため、年末(12月末)に退所者の状況を集計する仕組みを作っておくと翌年度の算定準備がスムーズになります。

仮定として、要介護3・6〜7時間区分・その他地域(1単位=10.00円)・月8回利用の利用者を想定します。
算定する加算は、入浴介助(Ⅰ)40・科学的介護40・サービス提供体制強化(Ⅰ)22・リハ提供体制24・中重度者ケア体制20・移行支援12単位です。
科学的介護(月1回)以外は利用ごとにつくので、加算の月合計は984単位、月8回分の合計は基本報酬7,848単位+984単位=8,832単位(88,320円)です(処遇改善加算・延長加算は含みません)。

デイケアで対象者がいるときに取る5つの加算

認知症短期集中・生活行為向上・退院時共同指導・若年性認知症の4加算は、算定している事業所の割合が低い加算です。

対象となる利用者が限られるためです(令和7年11月審査分・事業所ベース:認知症短期集中(Ⅰ)3.0%・(Ⅱ)0.4%、生活行為向上1.6%)。

対象の利用者が来たときに算定できるかを確認すると、取り漏れを防げます。

ここでは、5種類の加算を紹介します。

認知症短期集中リハビリテーション実施加算

認知症の診断を受けた利用者が、退院・退所日または通所開始日から3月以内なら、(Ⅰ)で1日240単位が加わります(週2日まで)。退院直後の認知症患者に集中してリハを提供する必要性を評価しているからです。

項目(Ⅰ)(Ⅱ)
単位数240単位/日(週2日限度)1,920単位/月
算定率(事業所)(Ⅰ)3.0・(Ⅱ)0.4%
誰につくか(Ⅰ)退院(所)日または通所開始日から3月以内の認知症利用者(Ⅱ)退院(所)日または通所開始日の属する月から3月以内の認知症利用者
届出体制等状況一覧表:項目あり同左

(Ⅱ)は月4回以上の個別リハビリテーションを実施した月に1,920単位を算定する区分です。事業所の算定率は低いものの、対象者が来たタイミングで取り逃がすと3月間の機会を失います。

たとえば、認知症と診断された要介護2の利用者が先月退院し今月から通所を始めた場合、退院から3月以内の残り期間は認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)の算定を検討できます。
週2回来所するとして1か月8回・240単位×8回=1,920単位が加わります(仮定例です)。

生活行為向上リハビリテーション実施加算

在宅生活での生活行為の自立を目指して6月以内の集中的なリハを提供すると、月1,250単位が加わります。6月の集中期間後は算定が終了する設計で、取り組みの「出口」が明確な加算だからです。

項目内容
単位数1,250 単位/月(6月以内)
算定率(事業所)1.6%
誰につくか生活行為の目標が設定された利用者(月ごとに)
主な取得要件作業療法士等による月1回の評価と、生活行為向上リハビリテーション計画の作成
届出体制等状況一覧表:項目あり

退院時共同指導加算

退院前カンファレンスで退院時共同指導を行い、そのあと初回の通所リハを実施すると、退院1回につき600単位が加わります。退院後の在宅リハを安全に開始するための情報連携を評価するためです。

カンファレンスに参加するのは、事業所の医師または理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(PT・OT・ST)です。

項目内容
単位数600 単位/回(当該退院につき1回)
算定率(事業所)8.7%
誰につくか病院等から退院する前の利用者(退院1回につき)
主な取得要件事業所の医師またはPT・OT・STが病院等のカンファレンスに参加し、初回の通所リハを行った後に算定(当該退院につき1回)
届出体制等状況一覧表:項目なし(自治体への確認を推奨)

入院中の病院側との連携が早い段階でできると、退院後の受け入れ準備も整いやすくなります。

ケアマネジャーが関与する退院前カンファレンスには別に「退院・退所加算」(ケアマネジャー側の加算)があります。退院・退所加算の算定要件で確認できます。

重度療養管理加算

要介護3〜5で計画的な医学的管理のもとに通所リハを行った利用者に、1日100単位が加わります。

高い医療ニーズを持つ利用者への対応を評価する加算だからです。ただし、1〜2時間未満区分を算定する場合は算定できません。

項目内容
単位数100 単位/日(1〜2時間未満区分では算定不可)
算定率(事業所)12.8%
誰につくか要介護3〜5で下記9つの対象状態のいずれかに該当する利用者(日ごとに)
主な取得要件医師の指示のもとで計画的な医学的管理を行うこと
届出体制等状況一覧表:項目なし(自治体への確認を推奨)

対象の状態(9つのいずれか)は以下のとおりです。

  • 常時頻回の喀痰吸引
  • 人工呼吸器の使用
  • 中心静脈注射
  • 人工腎臓かつ重篤な合併症
  • 常時モニター測定
  • ストーマ処置(膀胱・直腸機能障害4級以上)
  • 経腸栄養(経鼻胃管・胃瘻等)
  • 褥瘡の治療
  • 気管切開

対象者の要介護度と対象状態の根拠を記録として残してください。

若年性認知症利用者受入加算

若年性認知症と診断された利用者に、1日60単位が加わります。利用者ごとに個別の担当者を定めて対応する体制を評価するためです。

項目内容
単位数60 単位/日
算定率(事業所)0.5%
誰につくか若年性認知症と診断された利用者(日ごとに)
主な取得要件個別の担当者を定める
届出体制等状況一覧表:項目あり

利用者の診断書等で確認し、受入加算の対象かどうかを利用開始時に確認してください。

デイケアの栄養・口腔ケアで取る4つの加算

取り合わせによって算定区分が変わる加算があります。算定する組み合わせを確認してから届出てください。

ここでは、4種類の加算を紹介します。

口腔機能向上加算

言語聴覚士または歯科衛生士等が口腔ケアのプランを作成し、3月以内の期間に月2回以内実施すると、1回150〜160単位が加わります。

口腔機能の評価と訓練の体制を整えることで月2回まで継続算定できるからです。

項目(Ⅰ)(Ⅱ)イ/ロ
単位数150単位/回イ155単位/回(リハマネ(ハ)算定中)/ロ160単位/回(同 未算定)
算定率(事業所)(Ⅰ)5.8・(Ⅱ)イ4.9・(Ⅱ)ロ10.4%
誰につくか口腔機能の低下がみられる利用者(月2回まで)同左
主な取得要件言語聴覚士または歯科衛生士等による口腔機能評価・計画の作成・実施同左にLIFE(科学的介護情報システム)への提出を追加
届出体制等状況一覧表:項目あり同左

リハビリテーションマネジメント加算(リハマネ)(ハ)の算定状況によって区分が変わります。(Ⅱ)ロはリハマネ(ハ)を算定していない場合に取れる区分で、(Ⅱ)イより単位数が多い設計になっています。

栄養アセスメント加算

管理栄養士を配置して多職種で栄養アセスメントを行いLIFEに情報提出すると、月50単位が全利用者に加わります。体制を整えれば全利用者に月単位で継続算定できるからです。

項目内容
単位数50 単位/月
算定率(事業所)11.3%
誰につくか全利用者(月ごとに)
主な取得要件管理栄養士(外部連携可)を1名以上配置・多職種でアセスメント・結果説明・LIFEへの情報提出。リハマネ(ハ)算定中は算定しない
届出体制等状況一覧表:項目あり

栄養改善サービス(栄養改善加算)の提供中・終了月は、同一利用者に栄養アセスメント加算を算定できません。

栄養改善加算

低栄養のリスクがある利用者に月2回以内の個別指導を行うと、1回200単位が加わります。対象者は限られますが、低栄養リスクのある利用者がいれば算定できるからです。

項目内容
単位数200 単位/回(月2回まで)
算定率(事業所)2.4%
誰につくか低栄養のリスクがある特定の利用者(利用者ごとに)
主な取得要件管理栄養士による栄養改善計画の作成・実施・評価。3か月ごとの見直し
届出体制等状況一覧表:項目あり

この加算を算定している間および終了月は、同一利用者に栄養アセスメント加算は算定できません。

口腔・栄養スクリーニング加算

口腔の状態または栄養状態のスクリーニングを6月ごとに実施すると、1回5〜20単位が加わります。

スクリーニングの実施と記録、担当介護支援専門員への情報提供で算定できるからです。結果によって口腔機能向上加算や栄養改善加算の算定につながります。

項目内容
単位数(Ⅰ)20・(Ⅱ)5 単位/回(6月ごと)
算定率(事業所)(Ⅰ)9.7・(Ⅱ)4.9%
誰につくか全利用者(6月に1回)
主な取得要件口腔・栄養のスクリーニングを実施し担当介護支援専門員へ情報提供。(Ⅰ)と(Ⅱ)はどちらか一方で、栄養アセスメント加算・栄養改善加算・口腔機能向上加算の算定月との関係で区分が決まる
届出体制等状況一覧表:項目なし(自治体への確認を推奨)

算定回数は6月に1回が上限です。

デイケアの時間・地域・利用者数で決まる3つの加算

延長加算は提供時間によって自動的に額が変わります。中山間地域等のサービス提供加算と感染症・災害の加算は、対象の利用者や状況が発生したときに確認が必要です。

ここでは、3種類の加算を紹介します。

デイケアの時間・地域・利用者数で決まる3つの加算3選

延長加算

7時間以上8時間未満の通所リハの前後に日常生活上の世話を行い、通算8時間以上になった場合に1回50〜300単位が加わります。延長時間中の人員配置にかかるコストを補うからです。

項目内容
単位数8〜9時間未満=50・9〜10時間未満=100・10〜11時間未満=150・11〜12時間未満=200・12〜13時間未満=250・13〜14時間未満=300 単位/回
算定率(事業所)8〜9時間1.2%・9時間以上は0.3%以下
誰につくか延長した時間の全利用者(利用ごとに)
主な取得要件7時間以上8時間未満の通所リハの前後に日常生活上の世話を行い、通算8時間以上提供すること
届出体制等状況一覧表:項目あり(時間延長サービス体制)

体制等状況一覧表に「時間延長サービス体制」の記載欄があります。

中山間地域等へのサービス提供加算

中山間地域等に居住する利用者に通所リハを提供すると、所定単位数の5%が日ごとに加わります。交通不便な地域への提供体制を維持するための加算で、対象地域の利用者がいる場合に発生するからです。

項目内容
単位数所定単位数の5%/日
算定率(事業所)3.0%
誰につくか中山間地域等に居住する利用者(日ごとに)
主な取得要件通常の実施地域を越えて中山間地域等に居住する利用者へサービスを提供すること
届出体制等状況一覧表:項目なし(自治体への確認を推奨)

利用者の居住地が対象地域かどうかを自治体窓口で確認してください。

感染症・災害による利用者減の加算

感染症または災害で利用者が著しく減少した月の翌々月から3月以内、所定単位数の3%が加わります。感染症・災害時の事業継続を支援するための加算で、要件に該当した場合に算定できるからです。

項目内容
単位数所定単位数の3%(3月以内)
算定率(事業所)0.0%(算定した事業所なし)
誰につくか全利用者(算定期間中の毎日)
主な取得要件感染症・災害により当該月の利用者数が前年度の月平均より5%以上減少した事業所
届出体制等状況一覧表:項目あり(感染症・災害の対応)

要件に該当するかどうかは自治体に確認してください。

デイケアで気をつけたい5つの減算

減算は、届け出ていなくても発生条件が生じた時点で処理が必要です。請求後に気づくと、指定された額を返還する手続きが必要になります。取り漏れと同じく、意識しておきたい項目です。

ここでは、5種類の減算を紹介します。

同一建物減算

事業所と同一の建物に居住する利用者、または同一建物から通う利用者に通所リハを提供すると、1日94単位が差し引かれます。同一建物居住者への移動コストが通常より低くなることを反映するためです。

項目内容
単位数▲94 単位/日
算定率(事業所)5.1%
誰に適用されるか事業所と同一の建物に居住する利用者(日ごとに)
適用条件事業所と同一の建物に居住する利用者、または同一建物から通う利用者(送迎が必要と認められる場合は対象外)
届出体制等状況一覧表:項目なし

たとえば、事業所と同一の建物にサービス付き高齢者向け住宅があり、そこの入居者10人が月8回ずつ利用している場合、同一建物減算は10人×8回×94単位=7,520単位の減算になります(仮定例です)。

送迎減算

片道の送迎を行わない(または利用者が自己通所する)場合、1回47単位が差し引かれます。送迎を実施していない分の移送コストを報酬から調整するからです。

項目内容
単位数▲47 単位/片道
算定率(事業所)91.0%
誰に適用されるか送迎を行わなかった片道分の利用者(片道ごとに)
適用条件送迎の提供をしない方向(行きまたは帰り)に対して適用
届出体制等状況一覧表:項目なし

送迎記録と請求を照合して、片道欠として処理した場合に確実に減算が反映されているか確認してください。

定員超過利用減算

定員を超えて利用すると所定単位数の70%で算定されます。登録定員を超えた月は全利用者に適用されるからです。

項目内容
単位数所定単位数の70%(30%減)
算定率(事業所)―(資料に事業所の割合なし)
誰に適用されるか定員超過利用が発生した月の全利用者
適用条件定員超過利用が発生した場合
届出体制等状況一覧表:項目なし

利用者の新規受け入れ時には定員との兼ね合いを確認してください。

人員基準欠如減算

医師・PT等の人員が基準員数を下回った状態が続くと、翌月または翌々月から全利用者に所定単位数の70%まで減額されます。

宮崎市の運営指導では、人員欠如の減算処理を行わずに算定を続けていた場合、全利用者について遡って報酬差額の返還を求める事例があるからです。

項目内容
単位数所定単位数の70%(30%減)
算定率(事業所)―(資料に事業所の割合なし)
誰に適用されるか人員基準欠如が続く期間の全利用者
特例的な猶予(R8.6〜)要件を満たせば翌々月までの間に補充することで猶予されます(下記参照)
届出体制等状況一覧表:項目あり(職員の欠員による減算の状況)

減算が始まる月は、欠員の割合で次の2つに分かれます。

  • 欠員割合が1割超:翌月から
  • 欠員割合が1割以内:翌々月から

1割以内の場合、翌月末までに解消すれば減算は適用されません。

体制等状況一覧表に「職員の欠員による減算の状況」の記載欄があります。欠員が生じた月から記録と届出の両方を確認してください。

令和8年6月から特例的な猶予措置が設けられました。次の4つをすべて満たし、欠如が生じた月の翌々月までの間に補充すれば、減算を猶予できます。

  • 突発的でやむを得ない事情がある
  • 求人等の取組を行っている
  • 別紙様式7で欠如の翌月までに知事に報告する
  • 欠員割合が1割以内(年1回限り)

たとえば、欠員が1割以内と仮定します。6月に常勤換算で1名のPT(理学療法士)が退職し、7月から欠員になったとします。
上の4つの要件を満たして知事への報告を済ませ、翌々月(9月)までの間に補充が完了すれば、9月からの減算を免れられます(仮定例です)。

キャリアアドバイザー時代に担当した施設では、安定して長く続いているところに共通して「人員に余裕がある」という傾向がありました。

常にギリギリの体制で回している施設では、職員が一人退職した瞬間に基準員数を割るリスクが高くなります。

虐待防止措置・業務継続計画の未実施減算

虐待防止委員会の設置やBCP(業務継続計画)の策定・研修をしていないと、所定単位数の▲1%が毎月差し引かれます。

項目内容
単位数各▲1%(虐待防止措置未実施/BCP未実施の各1%)
算定率(事業所)―(資料に事業所の割合なし)
誰に適用されるか措置が未実施のまま運営している月の全利用者
適用条件虐待防止委員会の設置・研修の未実施または業務継続計画の未策定・研修の未実施
届出体制等状況一覧表:項目あり(高齢者虐待防止措置・業務継続計画の減算型/基準型)

体制等状況一覧表に「減算型」で届け出ている場合、減算が毎月発生しています。「基準型」に更新できているかを確認してください。

同一利用者に算定できない組み合わせ

加算の組み合わせによっては、同一利用者に両方を算定できないものがあります。請求前に確認してください。

表6 主な併算定不可の組み合わせ

加算A加算B不可の対象
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)または(Ⅱ)短期集中個別リハビリテーション実施加算同一利用者
栄養改善加算栄養アセスメント加算同一利用者
ぺんすけ

この表は主な組み合わせです。告示の最新の注規定を確認してください。請求ソフトによっては自動チェックが入りますが、ソフトの設定が古い場合は拾えないことがあります。

デイケアの加算の算定開始までの5つの手順

加算を算定するには、要件の確認から届出書の提出まで5つのステップがあります。

届出書が自治体(指定権者)に届いた日が月の15日以前か以降かで、算定開始月が翌月か翌々月かが変わります。ここでは、算定開始までの5つの手順を紹介します。

デイケアの加算の算定開始までの5つの手順。要件確認、書類作成、届出提出(15日以前に届けば翌月から、16日以降なら翌々月から算定)、記録整備、取り下げ判断

①:算定要件を確かめて利用者に説明する

算定開始までの5つの手順(要件確認・書類作成・届出提出・記録整備・取り下げ判断)のうち、この節が扱う「要件確認」を色付きで示した現在地の帯

算定できると判断したら、利用者本人と家族に加算の内容と費用の変更を書面で説明し、同意を得てください。要件を満たすか確かめないまま算定を始めると、後から返還を求められるリスクが生まれるからです。

特に利用者の要介護度・診断名・退院日などの条件がある加算は、書類で確認してから算定を始めます。

たとえば、短期集中個別リハビリテーション実施加算を取ろうとしている場合、利用者の退院日または認定初日から3月以内かどうかを診断書・サマリ等で確認します。3月を超えていれば算定できません。

②:体制等状況一覧表と届出書を作る

算定開始までの5つの手順(要件確認・書類作成・届出提出・記録整備・取り下げ判断)のうち、この節が扱う「書類作成」を色付きで示した現在地の帯

体制等状況一覧表(老発0313第5号の様式)に新たに算定する加算の記載欄を埋め、必要な別紙・添付書類を揃えてください。一覧表の記載欄が空欄のまま算定すると、届出なしの算定として指摘されるからです。

一覧表に項目がない加算(短期集中個別リハ等)は、自治体の担当窓口に提出書類を確認してください。

③:毎月15日までに届出を届ける

算定開始までの5つの手順(要件確認・書類作成・届出提出・記録整備・取り下げ判断)のうち、この節が扱う「届出提出」を色付きで示した現在地の帯

届出は、毎月15日までに届出先の自治体(指定権者)へ届くようにします。到達日が15日以前か16日以降かで、算定開始月が変わるからです。算定開始月は次のとおりです。

  • 15日以前に到達:翌月から算定開始
  • 16日以降に到達:翌々月から算定開始

郵送の場合は「到達日」が基準のため、15日に届くように逆算して送付してください(柏市では「到達日」が基準と案内しています。担当窓口に確認してください)。

ぺんすけ

到達日の確認は受領印のある写しを保管するか、特定記録郵便等の配達記録を使うと安全です。

④:算定開始月から根拠の記録をそろえる

算定開始までの5つの手順(要件確認・書類作成・届出提出・記録整備・取り下げ判断)のうち、この節が扱う「記録整備」を色付きで示した現在地の帯

算定を始めた月から、要件の根拠となる記録(リハ計画書・評価票・実施記録・LIFE提出の記録等)を整備してください。加算の算定要件は「行ったこと」だけでなく「記録したこと」まで含まれているからです。

記録の様式・保存期間は加算ごとに確認してください。記録がないと、運営指導で算定要件を満たしていないと判断されます。

たとえば、科学的介護推進体制加算を6月から算定開始した場合、6月分のLIFE提出を翌月10日までに完了し、提出の記録とフィードバックの活用記録を整備します。
運営指導でLIFEの提出証跡が確認できないと、返還を求められる場合があります。

⑤:要件が崩れたら取り下げ届と変更届を出す

算定開始までの5つの手順(要件確認・書類作成・届出提出・記録整備・取り下げ判断)のうち、この節が扱う「取り下げ判断」を色付きで示した現在地の帯

人員変更・利用者状況の変化・LIFE提出の停止等で要件を満たせなくなった月は、速やかに一覧表の該当欄を変更して届け出てください。

要件が崩れた事実が発生した時点から算定を続けると、その期間の報酬差額の返還を求められるからです。

要件が崩れた月から遡って減算または算定取り消しになります。定期的に要件を確認する仕組みを作っておくことをお勧めします。

運営指導で指摘されやすいポイント

運営指導(実地指導)では、加算の算定要件を満たしているかどうかを書類で確認されます。事前に整備しておきたいポイントを整理しました。

表7 運営指導で指摘されやすいポイント

指摘の内容根拠となる記録最低限の対策
人員基準欠如減算の未処理職員名簿・勤務形態一覧表退職・病欠が重なった月は常勤換算を毎月確認し、欠員が生じたら速やかに体制等状況一覧表を更新する
リハビリテーション計画書の更新漏れ計画書・更新記録・リハ会議の記録リハマネ加算の要件(6月以内は月1回・6月超は3月に1回のリハ会議開催等)の更新スケジュールを一覧化し、期限を管理する
処遇改善加算の賃金改善記録の不備賃金改善計画・支払い実績計画書と支払い実績を年度ごとに保管し、配分実績を一覧で確認できるようにしておく
LIFEへの提出証跡なしLIFEの提出記録情報提出後は提出の記録を保管する
体制等状況一覧表の更新漏れ届出済みの一覧表の写し職員や体制が変わった月は一覧表を更新し、届出の写しを施設で保管する
ぺんすけ

自治体によって運営指導の重点項目は変わります。指導前に自治体のチェックリストを取り寄せて、事前に確認することをお勧めします。

よくある質問

介護予防通所リハビリテーション(要支援)の加算は同じですか?

介護予防通所リハビリテーション(要支援1・2)は月額定額制で、この記事の要介護の加算体系とは別の制度です。
介護予防固有の加算(一体的サービス提供加算480単位/月等)があります。詳しくは自治体または国保連合会の最新の告示・通知を確認してください。

大規模型と通常規模型で加算の単位数は変わりますか?

規模区分(通常規模型・大規模型)によって単位数が変わるのは基本報酬です。
大規模型でもリハマネ算定者80%以上・理学療法士等を利用者10人につき1以上置く等の要件を満たすと通常規模型と同じ基本報酬が算定できます。

病院附属のデイケアと老健のデイケアで単位数は違いますか?

基本報酬の単位数は、病院・診療所/介護老人保健施設/介護医療院の3区分で同額です。1単位の単価は地域区分によって変わります(その他地域10.00円〜1級地11.10円)。

令和8年6月の期中改定で何が変わりましたか?

処遇改善加算が旧4区分から新6区分に改定され、通所リハビリテーションの率は(Ⅰ)イ10.3%〜(Ⅳ)7.0%になりました。
人員基準欠如減算には欠員割合が1割以内・年1回・翌々月までに補充する場合の特例的な猶予措置が設けられました。令和8年4・5月は旧率でした。

まとめ|デイケアの加算は取る順番と届出日で決まる

デイケアの加算は、まず処遇改善加算・リハマネ加算・入浴介助加算・科学的介護推進体制加算・サービス提供体制強化加算を取るのが現実的な順番です。

次に体制に合わせてリハ提供体制加算・中重度者ケア体制加算・移行支援加算を整えていきます。

ぺんすけ

取り漏れより、要件が崩れたまま算定を続ける損のほうが大きくなる場合があります。体制等状況一覧表の記載内容と実際の体制が一致しているか、人員変更があった月は翌月の請求前に欠員欄を確認してください。

処遇改善加算は令和8年6月の期中改定で新6区分に変わっています。届出の更新とソフトウェアの設定変更も済ませておきましょう。

キャリアアドバイザー時代に施設の内情を見てきた立場から言えば、取る種類より「今算定しているものの要件を維持できているか」を定期的に確認する習慣をつくるかどうかが、経営に直結します。

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参考文献

法令

省庁の通達・基準

統計・調査

自治体の資料

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この記事を書いた人

レバウェル介護にて約2年間、介護業界専門のキャリアアドバイザーとして従事。これまでに300名以上の介護士の転職面談を担当。また介護施設への人材派遣を通じて採用側の課題解決にも従事。このような実務経験をもとに、介護事業者・求職者双方にとって信頼性の高いWeb制作を行っています。

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