令和6年度の介護報酬改定で、小規模多機能型居宅介護の認知症加算は4区分になりました。改定前と同じ体制のままだと、登録者1人あたり月40単位下がっています。
令和7年11月審査分のデータでは、上位区分のⅡを算定している事業所は約2割にとどまります。認知症の症状が重い(自立度Ⅲ以上の)登録者の分は、Ⅱに上げれば改定で下がった分を取り返せます。
この記事は、小規模多機能型居宅介護(看護小規模多機能型居宅介護を含む)の事業所向けです。4区分の単位数と対象になる登録者、上の区分にすると増える単位数、Ⅰ・Ⅱの取り方を順に整理します。
小規模多機能の認知症加算とは
小規模多機能の認知症加算は、認知症の登録者へのサービスを評価する加算で、1月につき算定します。令和6年度改定で4区分になり、単位数と算定できる登録者は下記の通りです。
表の自立度は、認知症高齢者の日常生活自立度のことです。
| 区分 | 単位数(1月につき) | 算定できる登録者と条件 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 920単位 | 自立度Ⅲ以上の登録者。Ⅱの体制に指導者研修修了者と研修計画を上乗せ |
| Ⅱ | 890単位 | 自立度Ⅲ以上の登録者。リーダー研修修了者・専門的な認知症ケア・定期の会議 |
| Ⅲ | 760単位 | 自立度Ⅲ以上の登録者 |
| Ⅳ | 460単位 | 要介護2で、自立度Ⅱの登録者 |
表のリーダー研修は認知症介護実践リーダー研修など、指導者研修は認知症介護指導者研修のことです。令和8年6月の期中改定後の算定構造でも、4区分の単位数は変わっていません。
デイサービス(通所介護)やグループホームなどにも認知症の名前が付く加算がありますが、サービスごとに名前も要件も違います。ほかのサービスの事業所は、ご自身のサービスの加算を別に確認してください。
小規模多機能で算定できるほかの加算は、小規模多機能の加算一覧で整理しています。
体制で取るⅠ・Ⅱと状態で取るⅢ・Ⅳがある
簡単に言うと、4区分は上の2つと下の2つで、取り方がまったく違います。Ⅰ・Ⅱには事業所の体制の要件が、Ⅲ・Ⅳには登録者の状態の要件だけが定められているからです。
| 区分 | 何で決まるか | 事業所がすること |
|---|---|---|
| Ⅰ・Ⅱ | 事業所の体制 | 研修修了者の配置・会議などをそろえ、市町村に届け出る |
| Ⅲ・Ⅳ | 登録者の自立度と要介護度 | 登録者の状態を書類で確かめる |
Ⅰ・Ⅱは、研修修了者の配置などの体制を整えた事業所だけが算定できる上位区分です。体制が整っていなければ、自立度が同じ登録者でもⅢにとどまります。
一方のⅢは、研修修了者の配置を求められない区分です。登録者の自立度がⅢ以上であれば算定でき、多くの事業所がまずこの区分を算定しています。
たとえば、自立度Ⅲ以上の登録者が10人いて、リーダー研修の修了者がまだいない事業所があるとします(架空の例です)。
この事業所では、10人全員がⅢです。
修了者を置いてケアと会議の体制を整え、届け出れば、同じ10人がⅡに変わります。
ぺんすけ「うちはⅢだから体制は関係ない」と考えていると、上に2つの区分があることを見落としがちです。まずは自分の事業所が上下どちらの取り方をしているかを確かめてください。
1人に算定できるのは1区分だけ
認知症加算は、1人の登録者に1つの区分だけを算定します。国の算定基準の告示で、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲのどれかを算定している人には、ほかの区分を算定しないと決められているからです。
Ⅱの体制がある事業所で、自立度Ⅲ以上の登録者にⅡとⅢを重ねて算定することはできません。その登録者にはⅡだけを算定します。
また、Ⅳの対象になる登録者は、事業所にⅡの体制があってもⅣのままです。Ⅳの対象は自立度Ⅱの人で、Ⅰ・Ⅱの対象(自立度Ⅲ以上)に当たらないからです。
自立度Ⅲ以上の登録者が12人、要介護2で自立度Ⅱの登録者が3人いる事業所が、Ⅱの体制を整えたとします(説明のための架空の数字です)。
自立度Ⅲ以上の12人は、Ⅲに代わってⅡを算定します。
要介護2で自立度Ⅱの3人は、Ⅱの体制があってもⅣのままです。
認知症加算の対象になる登録者
認知症加算の区分を決めるのは、事業所の体制と、登録者一人ひとりの自立度・要介護度の2つです。ここでいう体制とは、研修修了者の配置・専門的な認知症ケア・定期の会議のことで、Ⅰ・Ⅱの要件です。
体制を整えても、対象の条件に当たらない登録者には算定できません。対象の線引きは、Ⅰ〜Ⅲの3区分と、Ⅳの1区分で分かれています。


Ⅰ〜Ⅲは自立度Ⅲ以上の人だけが対象
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの対象は、日常生活自立度がⅢ以上の登録者です。Ⅰ・Ⅱの対象者も、Ⅲと同じく自立度Ⅲ以上の者と定められているからです。自立度でいうと、Ⅲ・Ⅳ・Mの人が当てはまります。
Ⅱの体制を整えれば要介護の登録者全員に算定できると考えてしまうと、算定の誤りになります。Ⅰ・Ⅱは、自立度Ⅲ以上の登録者に専門的な認知症ケアを行うことを評価する区分です。
たとえば、登録者25人のうち自立度Ⅲ以上が12人の事業所が、Ⅱの届出をしたとします(架空の例です)。
Ⅱを算定できるのは、自立度Ⅲ以上の12人だけです。
残る13人にはⅠ・Ⅱは付かないので、25人分をⅡで請求すると算定の誤りになります。



Ⅱの届出をしたあとに、全員分をⅡで請求してしまうと返還の対象になりかねません。届出の前に、自立度Ⅲ以上の登録者が何人いるかを数えておきましょう。
Ⅳは要介護2で自立度Ⅱの人に限られる
Ⅳの対象は、要介護2で、かつ自立度がⅡの登録者だけです。要件の文言そのものが「要介護状態区分が要介護2である者」となっているからです。
そのため、自立度Ⅱの登録者でも、要介護1や要介護3以上の人はⅣの対象になりません。自立度がⅢに届いていないので、Ⅰ〜Ⅲの対象にも当たらず、認知症加算は算定しません。
自立度がⅡの登録者が3人いて、要介護度だけが違う事業所の例です(架空の例です)。
要介護1のAさんと要介護3のCさんには、認知症加算を算定しません。
同じ自立度Ⅱでも、Ⅳ(460単位)を算定できるのは要介護2のBさんだけです。
要介護度が変わったときは、算定する区分も見直しが必要になります。認定の更新や区分変更の結果が出たら、認知症加算の区分も確かめ直してください。
自立度は主治医意見書で確かめる
区分を決める自立度は、職員の見立てではなく、主治医意見書などの医師の判定で確かめます。国のQ&Aで、医師の判定結果または主治医意見書を使うと示されているからです。


手を動かす順番は、下記の通りです。
- 医師が自立度を判定した書類を集める
- 判定が複数あるときは、最新の判定を使う
- 医師の判定が無いときは認定調査票を使う
- 使った自立度を計画に記載する
認定調査票で見るのは、基本調査の自立度欄です。記載する計画は、居宅サービス計画または各サービスの計画です。
主治医意見書がある登録者には、主治医意見書の自立度を使います。認定調査票のほうが重く(Ⅲ以上と)出ていても、そちらを選ぶことはできません。認定調査票は、あくまで医師の判定が無いときの代わりです。
要介護2の登録者で、主治医意見書は自立度Ⅱb、認定調査票は自立度Ⅲaと書類によって違っていたとします(架空の例です)。
医師の判定である主治医意見書があるので、自立度はⅡbとして扱います。
要介護2で自立度Ⅱなので、この登録者はⅣの対象です。



更新認定のたびに主治医意見書は新しくなります。認定結果が届いたら自立度の欄も見直し、どの書類のいつの判定を使ったかを計画とあわせて残しておくと、運営指導でも慌てずに済みます。
認知症加算を上の区分にすると増える収入
結論から言うと、まず目指すのはⅡです。ⅢからⅡに上げると、自立度Ⅲ以上の登録者1人あたり月130単位増えます。1単位10円で計算すると、約1,300円です。
Ⅱの体制とは、次の3つをそろえた状態です。
- 認知症介護実践リーダー研修などの修了者を置く
- 専門的な認知症ケアを行う
- 認知症ケアの会議を定期的に開く
| 区分 | 単位数(1月につき) | 1つ下の区分との差 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 920単位 | Ⅱより30単位多い |
| Ⅱ | 890単位 | Ⅲより130単位多い |
| Ⅲ | 760単位 | — |
| Ⅳ | 460単位 | — |
ⅢとⅣは、事業所が上げ下げできる区分ではなく、登録者の状態で決まります。
ⅢからⅡに上げると1人月130単位増える
自立度Ⅲ以上の登録者が10人いれば、Ⅱに上げるだけで月1,300単位増えます。Ⅲが760単位、Ⅱが890単位で、その差が人数分そのまま上乗せされるからです。
| 対象の登録者 | 増える単位数(月) | 円の目安 |
|---|---|---|
| 1人 | 130単位 | 月約1,300円 |
| 10人 | 1,300単位 | 月約13,000円・年約156,000円 |
円の目安は、1単位10円で計算したものです。実際の金額は、事業所の地域区分によって変わります。年額は、単純に12か月分を掛けた目安です。
たとえば、自立度Ⅲ以上の登録者が12人、要介護2で自立度Ⅱの登録者が3人いる事業所で比べます。
| 体制 | 計算 | 合計(月) |
|---|---|---|
| Ⅲ・Ⅳのみ | 12人×760単位+3人×460単位 | 10,500単位 |
| Ⅱの体制あり | 12人×890単位+3人×460単位 | 12,060単位 |
この架空の設例では、Ⅱの体制を整えると月1,560単位増えます。
増えた分はすべて自立度Ⅲ以上の12人の分です。
Ⅱに上げるかは、増える金額とかかる負担を、同じ1年分で並べて決めます。1年で増える金額は、増える単位数×1単位10円の目安×12か月で出します。
かかる負担は、リーダー研修の受講料と、受講中に職員が現場を抜けることです。
Ⅱに上げれば改定で減った40単位を取り返せる
自立度Ⅲ以上の登録者は、Ⅱに上げれば改定で減った40単位を取り返せます。改定前のⅠ(800単位)が今のⅢ(760単位)に下がった一方、新しくできたⅡは890単位だからです。
令和6年度(2024年度)の改定で、改定前のⅠは今のⅢに、改定前のⅡは今のⅣに移りました。その上に、新しくⅡ・Ⅰができました。
| 改定前 | 改定後 | 差 |
|---|---|---|
| Ⅰ(800単位) | Ⅲ(760単位) | 40単位減 |
| Ⅱ(500単位) | Ⅳ(460単位) | 40単位減 |
| なし | Ⅱ(890単位) | 新設 |
| なし | Ⅰ(920単位) | 新設 |
新しくできたⅡは、改定前のⅠより90単位多くなります。自立度Ⅲ以上の登録者は、Ⅱに上げれば改定前より多く算定できます。
一方、改定前のⅡから移った要介護2のⅣは、体制を整えても460単位のままです。Ⅳの40単位の減少は、Ⅱに上げても取り返せません。



要介護2の登録者が、新しい主治医意見書で自立度Ⅲ以上と判定されることもあります。その人はⅣではなく、Ⅲ(Ⅱの体制があればⅡ)の対象に変わるので、認定の結果が届くたびに区分を見直してください。
たとえば、改定前に旧Ⅰ(800単位)を8人に算定していた事業所が、体制を変えずに今もⅢを算定しているとします(架空の例です)。
8人×40単位で、改定前より月320単位少なくなっています。
Ⅱに上げれば、8人×90単位で改定前より月720単位多くなります。
令和8年6月の期中改定は処遇改善加算の拡充が中心で、認知症加算の4区分の単位数は据え置かれています。
古い料金表や解説には、改定前の800単位・500単位がそのまま残っていることがあります。利用者向けの重要事項説明書や料金表も、今の4区分と単位数にそろっているかを確かめましょう。



区分名がⅠ・Ⅱのままなので、改定前のⅠ(800単位)と今のⅠ(920単位)を取り違えるケースがあります。区分名ではなく、単位数と要件で照らし合わせてください。
ⅡからⅠは30単位増えるが取る事業所は少ない
ⅡからⅠに上げても、増えるのは1人あたり月30単位です。Ⅱが890単位、Ⅰが920単位で、差が30単位しかないからです。
Ⅰの追加要件は、認知症介護指導者研修の修了者の配置と研修計画です。
全国でも、上位区分を取っている事業所はまだ少数です。令和7年11月審査分のデータでは、認知症加算を算定した事業所の割合は下記の通りでした。
| 区分 | 算定した事業所の割合 | 算定件数の割合 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 2.2% | 1.1% |
| Ⅱ | 22.3% | 10.8% |
| Ⅲ | 63.6% | 26.4% |
| Ⅳ | 68.2% | 9.7% |
1つの事業所には区分の違う登録者がいるので、同じ事業所が複数の区分に数えられています。Ⅲを算定する事業所が6割を超える一方で、Ⅱは約2割、Ⅰは2%台です。
まずはⅡを目指し、Ⅰは指導者研修修了者のめどが立ってから検討する順番が現実的です。
たとえば、自立度Ⅲ以上の登録者10人にⅡを算定している事業所が、Ⅰに上げたとします(架空の例です)。
増えるのは、10人×30単位で月300単位です。
指導者研修の修了者を新しく確保する手間と、この差を比べて決めます。



Ⅱの算定を始めたら、数か月分の請求で実際に増えた単位数を確かめてみてください。Ⅰに進むかは、その実績と、指導者研修の修了者を確保する手間を並べると決めやすくなります。
認知症加算Ⅰ・Ⅱの取り方
Ⅱは、体制を整えて市町村に届け出ると取れます。体制とは、研修修了者の配置・専門的な認知症ケア・定期の会議の3つです。
Ⅰは、Ⅱの体制に指導者研修の修了者と研修計画を足した区分です。取るのに必要なのは特定の資格ではなく、国が定める認知症の研修(認知症介護実践リーダー研修など)を修了した人を置くことです。
| 要件 | Ⅱ | Ⅰ |
|---|---|---|
| 認知症介護実践リーダー研修などの修了者の配置 | ○ | ○ |
| 対象者への専門的な認知症ケア | ○ | ○ |
| 認知症ケアの会議の定期開催 | ○ | ○ |
| 認知症介護指導者研修の修了者の配置 | — | ○ |
| 介護職員・看護職員ごとの研修計画 | — | ○ |
Ⅰ・Ⅱで置く研修修了者は、事業所全体の人員配置とあわせて考えます。配置全体のルールは、小規模多機能型居宅介護の人員基準で確認できます。
ここでは、Ⅱ・Ⅰを取るための準備と体制の伝え方を、取りかかる順に5つ紹介します。
実践リーダー研修の修了者を置く
まず、認知症介護実践リーダー研修などの修了者を、自立度Ⅲ以上の対象者が20人未満なら1人置きます。修了者の数は、登録者全員ではなく対象者の数で決まると定められているからです。
| 自立度Ⅲ以上の対象者 | 必要なリーダー研修修了者 |
|---|---|
| 19人以下 | 1人 |
| 20〜29人 | 2人 |
| 30〜39人 | 3人 |
対象者が20人になったら2人、そこから10人増えるごとに1人ずつ増やします。研修の受講料・日数・申し込みの時期は、研修の実施案内で確認してください。
受講中は職員が現場を抜けるので、シフトの調整も先に考えておきます。
たとえば、自立度Ⅲ以上の対象者が19人で、リーダー研修修了者が1人の事業所に、自立度Ⅲ以上の人が新しく登録したとします(架空の例です)。
対象者が20人になるので、修了者が2人いないと人数の要件を満たせなくなります。
新しい登録を受ける前に、修了者の人数も確かめておきます。
登録者の入れ替わりで対象者の数は変わります。修了者の人数が足りているかは、定期的に確かめましょう。
専門的な認知症ケアと定期の会議を行う
次に、自立度Ⅲ以上の対象者に専門的な認知症ケアを行い、認知症ケアの会議を定期的に開きます。修了者の配置・専門的な認知症ケア・会議の3つがそろって、初めてⅡの要件を満たすからです。
研修修了者を配置しただけでは、Ⅱの要件を満たしたことになりません。
会議で行うことは、次の2つです。
- 認知症ケアの留意事項を伝える
- ケアの技術的な指導を行う
要件ではありませんが、開催日・参加者・伝えた内容は記録に残しておきましょう。
たとえば、夕方になると帰りたいと訴える登録者への声かけの仕方を、リーダー研修の修了者が会議で職員に伝えたとします(架空の例です)。
このやりとりを記録しておけば、会議を開いた根拠として示せます。
開催の頻度は、保険者(市町村)の運用を確認してください。
Ⅰは指導者研修の修了者と研修計画を足す
Ⅰを取るときは、Ⅱの3つに、指導者研修の修了者と研修計画の2つを上乗せします。告示が、Ⅰの要件としてⅡの要件にこの2つを足しているからです。
上乗せする2つは、次の通りです。
- 指導者研修の修了者を1人以上置く
- 職員ごとの研修計画を作り、研修を行う
指導者研修の修了者は、事業所全体の認知症ケアの指導などを担います。研修計画は介護職員・看護職員ごとに作り、研修は実施の予定でもかまいません。
たとえば、介護職員5人・看護職員1人の事業所なら、6人それぞれに認知症ケアの研修計画を作ります(架空の例です)。
1枚の計画を全員で共有するのではなく、職員ごとに受ける研修と時期を決めます。
指導者研修修了者の配置は、リーダー研修修了者の配置とは別に定められた要件です。同じ職員が両方の研修を修了している場合の扱いは、算定前に保険者(市町村)へ確認してください。
市町村に体制の届出を出す
体制がそろったら、Ⅰ・Ⅱを算定する前に、事業所がある市町村へ体制の届出を出します。Ⅰ・Ⅱは届出が要る加算で、地域密着型サービスである小規模多機能の届出先は市町村だからです。
届出の締切や様式は、保険者(市町村)によって異なることがあります。Ⅲ・Ⅳの届出が必要かどうかもあわせて、算定を始める前に保険者へ確認してください。
たとえば、来春に職員がリーダー研修を修了する見込みなら、年明けのうちに市町村へ届出の締切と必要な書類を問い合わせておきます(架空の例です)。
修了に合わせて書類をそろえておけるので、Ⅱの算定を始めるのが遅れにくくなります。
体制は採用ページでも伝える
Ⅱ・Ⅰの体制は、採用ページで伝えると職員を採用する場面でも強みになります。研修修了者がいて会議で教え合う体制は、求職者が一番気にする「入ってから教えてもらえるか」への答えになるからです。
私は介護職の転職を支援するキャリアアドバイザーとして、約2年間で約300名の求職者を担当しました。求職者の多くは、紹介された施設の名前で調べてから応募を決めていました。
研修の体制や期間を具体的に書いている施設ほど、面接まで進む人が多かったのを覚えています。
とくにブランク明けの人は、入ってから教えてもらえるかを一番気にしていました。私が担当した範囲では、長く続いた人の多くが、教育体制の整った施設に入っていました。



たとえば採用ページに、認知症介護実践リーダー研修の修了者の人数と、認知症ケアの会議を定期的に開いていることを一行添えるだけでも、教育体制は伝わります。
発信の考え方は、介護施設にホームページが必要な理由でまとめています。
よくある質問
まとめ|小規模多機能の認知症加算はⅡを目指す
小規模多機能の認知症加算は、事業所の体制で取るⅠ・Ⅱと、登録者の状態で取るⅢ・Ⅳの4区分です。押さえておきたいのは、次の4点です。
- Ⅰ〜Ⅲの対象は自立度Ⅲ以上の登録者
- Ⅳは要介護2で自立度Ⅱの登録者
- ⅢからⅡで1人月130単位増える
- Ⅱは研修・ケア・会議と届出で取れる
自立度は、主治医意見書など医師の判定で確かめます。自立度Ⅲ以上の登録者は、Ⅱに上げれば改定で減った40単位も取り返せます。
自立度Ⅲ以上の登録者が多い事業所ほど、Ⅱに上げたときの差は大きくなります。まずは対象者の人数とリーダー研修修了者の有無を確かめ、Ⅱの体制づくりから始めてください。
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参考文献
厚生労働省の告示・通知・Q&A
- 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表 小規模多機能型居宅介護費・複合型サービス費
- 令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)介護保険最新情報Vol.1225(問18・問20)
- 介護給付費請求書等の記載要領について【令和6年6月】
- 認知症チームケア推進加算に関する実施上の留意事項等について(老高発0318第1号ほか)
介護報酬改定・審議会の資料
- 令和6年度介護報酬改定の主な事項について(第239回社会保障審議会介護給付費分科会 資料1)
- 令和8年度介護報酬改定について(第253回社会保障審議会介護給付費分科会 資料1)
- 小規模多機能型居宅介護(第257回社会保障審議会介護給付費分科会 資料1)
- 第257回社会保障審議会介護給付費分科会
サービスコード表・算定構造









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