【動画付き】デイサービスで盛り上がるゲームレク15選

「今日のゲームレク、みんなに盛り上がってもらえるか」とデイサービスでレク担当を任されたとき、こう不安になったことはありませんか。

道具を準備したのに誰も手を動かしてくれなかった、男性利用者が参加してくれなかった、始めはよかったのに途中でしんとなってしまいました。そんな場面を経験したことがある担当者は少なくないはずです。

キャリアアドバイザー時代に私が担当した介護職者のなかにも、デイサービスへの転職を迷う理由としてレクの企画が自分だけに集中しないか心配と打ち明ける方が何人もいました。

担当を任された側の不安は、外から見ていても伝わってくるほど、現場で広く起きていた問題です。

この記事では、デイサービスで実際に使えるゲームレクを15種類、座ったままできるもの・チーム対抗・リレー型の3グループに分けて紹介します。

デイサービスのゲームレク15種目を「座ったままできる(5種目・2〜15人)」「チーム対抗(5種目・2〜20人)」「リレー型(5種目・4〜20人)」の3グループに分け、それぞれの人数規模と場の盛り上がり方の違いを示した図解

ゲームごとに準備物・進め方・盛り上げ方・難易度の変え方を具体的に書いています。

全員が楽しめる役割の決め方と、季節行事との組み合わせ方もあわせて解説します。

目次

座ったままできるゲームレク一覧

椅子や車椅子に座ったまま、腕と手だけで参加できる5種目を紹介します。立つ動作が難しい利用者にも参加してもらいやすく、スタッフ側の安全管理の負担も比較的抑えやすいグループです。

厚生労働省老健局の事故予防ガイドライン(令和7年11月)は、通所系サービスでは「他の利用者との交流や機能訓練・レクリエーションの実施など、自宅では行っていない活動に取り組むため、その環境変化に戸惑い、転倒等の事故が発生する可能性が高まります」と注意を促しています。

座位中心の種目は立ち上がりや移動の場面が少ないため、見守りの人手を配分しやすくなります。

ゲーム名所要時間向いている場面
輪投げ20〜30分要介護度の差が大きい日。的の距離だけで調整できる
的当て15〜25分音と動きで達成感を出したい日
ペットボトルボウリング20〜30分準備の時間が取れない日。施設の空き容器で足りる
お手玉入れ15〜25分なじみのある道具で自然に手を伸ばしてほしい日
魚釣りゲーム20〜30分手指を細かく動かしてもらいたい日

出典:厚生労働省老健局「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン」(令和7年11月)

距離・道具の大きさ・制限時間・ルールの4軸を水平バーで示し、左端が易しくする方向、右端が難しくする方向であることを表したレンジスケールの図解。種目を変えなくてもこの4つの調整だけで難易度を上下できることを示している

輪投げ

座ったままで投げる動作を反復できる、体への負担が少ない定番種目です。的の距離を変えるだけで簡単に難易度を調節できるため、要介護度が異なる利用者が混在するグループでも全員に参加してもらいやすい特徴があります。

項目内容
準備物輪投げセット
代用品新聞紙を丸めたセロテープ巻きの輪10個・割り箸を束ねた的
人数と所要時間2〜15人/20〜30分

進め方は、下記の通りです。

  1. スタッフが的を床に置き、椅子の前で全員が見える位置に立ちます。
  2. 1人3回投げる形式で順番を決め、スタッフが介助しながら進行します。
  3. 入った本数をホワイトボードに記録し、全員が1周したら終了・集計します。
難易度調整のしかた
易しくする的を近づける(膝前30cm程度)・輪を大きくする
難しくする的を遠ざける・輪を小さくする・入ったら次の的に移るリレー式にする
ぺんすけ

初めて輪投げを試みる利用者には焦らなくて大丈夫という雰囲気を先に伝えましょう。緊張した状態で投げると腕の動きが固まってしまい、本来の力が出せないことがあります。

体への負担を抑えて楽しんでもらいたいとき、輪投げは一番選びやすい種目です。
段ボール箱を3種類の距離に置き、近い的を10点・遠い的を50点に設定してみてください。腕力に自信のある方は遠い的を、手指が動かしにくい方は近い的を狙い、得点は競り合う形になります。

的当て

標的にボールを投げ当てる種目です。的の大きさと距離で難易度を調節しやすく、的を倒したときの音と動きが感覚的な達成感につながります。

下のように的を配ると、個人に合わせた参加が実現します。

投げる力的の置き方
強い方小さな的を遠くに置く
弱い方大きな的を近くに置く

的当ては、当たったことが音で分かる仕掛けにすると反応が変わります。
段ボールの的の裏に鈴や中身を入れたペットボトルを吊るしておくと、命中した瞬間に音が鳴ります。的が見えにくい利用者でも音で当たったと分かるため、歓声が上がりやすくなります。

項目内容
準備物段ボールや画用紙で作った的(A4〜A1サイズ)・スポンジボールまたはソフトボール
代用品丸めた新聞紙
人数と所要時間2〜12人/15〜25分

進め方は、下記の通りです。

  1. 壁または椅子に的を立てかけ、スタッフが安全な投球ラインを椅子の位置で決めます。
  2. 1人3投ずつ、当たった箇所(中心・外側)で得点を決めて記録します。
  3. 全員が投げ終わったら合計得点を発表し、拍手で終わります。
難易度調整のしかた
易しくする的を大きくする・距離を縮める
難しくする的を小さくする・当たったら次の的に移る連続チャレンジ形式にする
ぺんすけ

的当ては音と動きで盛り上がる種目ですが、隣に座っている利用者へボールが飛ばないよう、投球ラインを椅子で明確に区切っておくと安心です。

ペットボトルボウリング

10本のペットボトルを倒すボウリング形式の種目です。ボールを転がす動作が腕の伸展運動になり、倒れたピンの数を数える楽しみも生まれます。

施設にある空のペットボトルをそのまま使えるため、準備の手間がほとんどかかりません。

項目内容
準備物ペットボトル(500ml・10本)・ソフトボールまたはビニールボール
代用品丸めたタオルを輪ゴムで束ねたもの
人数と所要時間2〜10人/20〜30分

進め方は、下記の通りです。

  1. 床にペットボトルをボウリングのピン配置(三角形)に並べます。
  2. スタッフが参加者の椅子の前にボールを置き、転がして投げてもらいます。
  3. 倒れた本数を発表し、全員が1投ずつ順番に行って合計を競います。

盛り上げ方に関しては、全部倒れたときは「ストライクです!」と大きな声で伝えましょう。倒れなかったときも声でフォローすることで、次の参加者も気軽に臨めます。

難易度調整のしかた
易しくするピンを5本に減らす・距離を縮める
難しくするピンを10本全部立てる・ガーター(横に出た)は0本扱いにするルールを加える
ぺんすけ

ペットボトルの中に砂や水を少し入れると倒れにくくなり、難易度が上がります。腕力がある利用者の参加日は砂入りで、動きにくい利用者が多い日は空のままで使い分けると柔軟です。

お手玉入れ

お手玉を籠やバスケットに向けて投げ入れる種目です。お手玉は柔らかく怪我のリスクが低く、重さも軽いため手指に負担がかかりにくい特徴があります。

昔からなじみのある道具なので、利用者が自然に手を伸ばしてくれることが多い種目です。

項目内容
準備物お手玉5〜10個・籠(バスケット・洗面器でも可)
代用品お手玉→丸めた靴下、籠→ダンボール箱
人数と所要時間2〜12人/15〜25分

進め方は、下記の通りです。

  1. スタッフが籠を椅子の前に置き、距離と高さを参加者に合わせて調整します。
  2. お手玉を5個渡し、1人ずつ全部投げてもらいます。
  3. 入った個数を数えて記録し、全員が終わったら合計で競います。

盛り上げ方に関しては、投げる前にどこを狙うかを声に出してもらうと、自分で狙いを決める楽しみが生まれます。5個全部入った方には全員で大きな拍手を贈りましょう。

難易度調整のしかた
易しくする籠を大きくする・距離を縮める
難しくする籠を小さくする・高めの台に籠を置く・1分間の入れ放題形式にする
ぺんすけ

お手玉はおじゃみとも呼ばれ、懐かしいと感じる利用者が多い道具です。始める前に子どもの頃にやったことがあるか聞くと、会話のきっかけになります!

魚釣りゲーム

磁石つきの釣り竿で、床に並べた魚型のカードを釣り上げる種目です。釣り上げる動作がつかむ・引き上げるという手指の巧緻動作になります。

魚カードの裏に行動カードを書いておくと、ゲームの後に自然な交流が生まれます。

項目内容
準備物磁石つき釣り竿(工作または市販品)・クリップつきの魚カード
代用品釣り竿は棒+糸+磁石で手作り
人数と所要時間2〜10人/20〜30分

進め方は、下記の通りです。

  1. 床に魚カードを広げてプールを作り、スタッフが参加者の手元に釣り竿を持たせます。
  2. 制限時間(30秒〜1分)で何枚釣れるかを1人ずつ挑戦します。
  3. 釣れた枚数を記録し、魚カードの点数を合計して競います。

盛り上げ方に関しては、残り10秒のカウントダウンを全員でするだけで歓声が上がります。行動カードを混ぜると、終了後の交流も自然に生まれます。

難易度調整のしかた
易しくするカードを大きくする・磁力の強い磁石を使う
難しくする制限時間を短くする・カードに難しい点数配分を付ける
ぺんすけ

魚カードを手作りするとき、利用者の好きな魚や季節の魚を絵に描いてもらうと、ゲームの前から盛り上がります。作る楽しみと遊ぶ楽しみの2段階で楽しめるのが魚釣りゲームの強みです。

チーム対抗で盛り上がるゲームレク一覧

勝ち負けがはっきりするチーム対抗形式の5種目を紹介します。歓声が上がりやすく、日常会話が少ない利用者どうしが自然に言葉を交わすきっかけになります。

得点をホワイトボードに見える化すると、その場の盛り上がりが一段と増します。

勝敗が決まった後の負けチームへのフォローも大切です。勝ち負けとは別の観点で各チームをほめる一言をスタッフが添えると、負けたチームの利用者が次のゲームでも笑顔でいられます。
守りがうまかった、声が一番大きかったのように、プレー内容に寄り添った声かけが効果的です。

ゲーム名所要時間向いている場面
玉入れ20〜30分歓声で場を温めたい日
風船バレー20〜30分反応の速さに差があるグループ
棒サッカー20〜30分参加を渋る男性に役割を渡したい日
新聞紙丸めゲーム15〜20分認知症の進行度に差があるグループ
洗濯バサミ落とし15〜25分動く種目の後にテンポを整えたい日

それぞれ具体的に紹介します。

玉入れ

2チームに分かれ、それぞれの籠にボールやお手玉を投げ入れる点数を競う種目です。

籠の位置を工夫すれば全員が座ったまま参加でき、投げる勢いが出やすいため歓声につながりやすい特徴があります。

項目内容
準備物籠2個(ダンボール箱・洗面器でも可)・ボールまたはお手玉20〜30個
代用品丸めた新聞紙
人数と所要時間4〜20人(2チーム)/20〜30分

進め方は、下記の通りです。

  1. 2チームに分かれ、それぞれのチームの前に籠を1個ずつ置きます。
  2. 制限時間(1〜2分)でチームのボールを籠に投げ入れます。
  3. 時間終了後に籠の中のボールを数えて多い方の勝ちとします。

盛り上げ方に関しては、残り時間をカウントダウンして逆転を煽ると、終盤に向けて熱が上がります。

難易度調整のしかた
易しくする籠を大きくする・距離を縮める
難しくする籠を遠ざける・点数ゾーンを複数設定する
ぺんすけ

チームの色を決めてビブスや帽子で区別すると、利用者が自分のチームへの帰属意識を持ちやすくなります。色が分かるだけで歓声の出方が変わります。

風船バレー

風船を使い、チームでつないでネット(ひもやタオル)を越えて相手コートに落とすゲームです。風船はゆっくり動くため、素早い反応が難しい利用者でも参加しやすい特徴があります。

落下しても怪我のリスクがなく、スタッフが安全管理しやすい種目です。

項目内容
準備物風船2〜3個・ひもまたは細いロープ(コートのネット代わり)
代用品椅子2脚にひもを渡すだけでコートが完成
人数と所要時間4〜16人(2チーム)/20〜30分

進め方は、下記の通りです。

  1. ひもを張ってコートを2つに分け、スタッフがチームの椅子を両サイドに並べます。
  2. サーブはスタッフが風船を上に投げ上げて始めます。
  3. 相手コートに風船を落としたら1点で、先に3点を取ったチームが1セット勝ちです。

安全と進行のポイントも押さえておくことが重要です。

  • スタッフはコートの端に1名ずつ立ち、風船がコートから大きく外れた場合だけ拾って戻します
  • 人手が足りない日は、コートを狭くして中央から1名で両サイドを見る形でも進行できます
  • 開始前に利用者の車椅子の後輪のロックを確認します

盛り上げ方に関しては、風船をつないだ瞬間に実況の声をかけると場が活気づきます。惜しい場面も同じ熱量で声をかけ続けることが大切です。

難易度調整のしかた
易しくする風船を大きくする・チーム人数を増やす
難しくするタッチ回数の上限(例:3タッチ以内)を設ける
ぺんすけ

風船が床に落ちたとき、誰が取りに行くかでもめる場合があります。
コート内の風船は自分のチームが拾う、コート外はスタッフが拾うというルールを最初に伝えておくと安心です。

棒サッカー

新聞紙を丸めて作った棒でビニールボールを打ち、相手チームのゴールに入れる種目です。棒でボールをコントロールする動作が上肢の協調運動になります。

座ったままでも棒を振ることで体幹を使え、勝ち負けがはっきりするためチームの一体感が生まれやすい種目です。

項目内容
準備物新聞紙を丸めてテープで巻いた棒(人数分)・ビニールボールまたは風船1個・ゴール代わりの籠またはダンボール
代用品棒はうちわでも可
人数と所要時間4〜16人(2チーム)/20〜30分

進め方については、下記の通りです。

  1. スタッフの合図で2チームに分かれ、コートの中央にボールを置いてスタートします。
  2. 参加者は自分の椅子の前で棒を使ってボールを打ち、相手のゴールへ向けて進めます。
  3. ゴールに入ったら1点を加算し、先に3点を取ったチームの勝ちです。

安全と進行のポイントも押さえておくことが重要です。

  • 「前に押し出すように打つ」ことを最初のルール説明で伝えます(腕を大きく振り回すと隣の利用者に当たるため)
  • 棒の先がビニールボール以外(床や椅子など)に強く当たらないよう、スタッフがコートの外から見守ります

盛り上げ方に関しては、ゴール前でボールが止まったときに実況の声をかけると、打つ側に力が入ります。点が入った直後にどちらのチームが何点かを読み上げると、逆転の緊張感が続きます。

難易度調整のしかた
易しくするボールを大きな風船にする・ゴールを大きくする
難しくするゴールを小さくする・守備担当と攻撃担当の役割分担を加える
ぺんすけ

棒サッカーは男性利用者に特に響く種目です。
ゴールキーパー役として声をかけると、普段は参加を渋る利用者が前のめりになることがあります。

新聞紙丸めゲーム

新聞紙を素早く丸めて、チームで多くの玉を作ることを競う種目です。折る・丸める・ちぎる動作が手指のトレーニングになります。

シンプルな動作なので認知症の利用者にも伝わりやすく、チーム全員が同じ作業をするため連帯感が生まれやすい特徴があります。

項目内容
準備物新聞紙(1人5〜10枚)・籠またはバスケット
代用品洗面器・段ボール箱
人数と所要時間4〜16人(2チーム)/15〜20分

進め方については、下記の通りです。

  1. 各チームに新聞紙を同じ枚数ずつ配ります。
  2. スタッフの合図でできるだけ速く、できるだけ小さく丸めます。
  3. 制限時間(1〜2分)終了後、丸めた玉をチームの籠にまとめて個数を数えます。

盛り上げ方に関しては、ぎゅっと固く丸めるよう促すリズムある掛け声が動作を引き出します。終了後はチームごとに発表して拍手でたたえましょう。

難易度調整のしかた
易しくする制限時間を長くする・枚数ではなく大きさを競う
難しくする丸めたものを1m先の籠に投げ入れる距離投げ形式にする
ぺんすけ

新聞紙丸めゲームは節分の豆まきや夏祭りの的当てと組み合わせやすい種目です。行事テーマを合わせるだけで、盛り上がりが変わります。

新聞紙丸めゲームは、認知症の進行度が異なるグループでも実施しやすい種目です。
丸めるという動作はどの段階でも伝わりやすく、スタッフが隣でやり方を見せるだけで参加できます。丸めた新聞紙の玉を節分の豆に見立てて的に向けて投げる遊びに展開すると、普段は静かな利用者も声を出しやすくなります。

洗濯バサミ落とし

ペットボトルに輪ゴムで束ねた割り箸(または棒)を立て、そこに洗濯バサミを高い位置から落として引っかける種目です。

手指の狙いを定める集中力が求められ、静かに集中するタイプのゲームとして風船バレーや棒サッカーの後半に配置すると場の雰囲気を整えやすい種目です。

項目内容
準備物ペットボトル1本・輪ゴムで束ねた割り箸・洗濯バサミ20〜30個
代用品棒は菜箸でも可
人数と所要時間2〜16人(2チーム対抗でも個人戦でも可)/15〜25分

進め方は、下記の通りです。

  1. ペットボトルに割り箸を立てて台座を作り、テーブルの端に固定します。
  2. 参加者が椅子に座ったまま、棒の真上30〜50cmの高さから洗濯バサミを一つずつ落として引っかけます。
  3. 制限時間(1〜2分)内に引っかかった個数を数えて競います。

盛り上げ方に関しては、ちょうど真上から落とすとうまくいくとコツを伝えてから始めると、うまくいった瞬間の喜びが自然に生まれます。

難易度調整のしかた
易しくする棒を太くする・洗濯バサミを大きくする
難しくする棒を細くする・全て引っかけるまでの最短時間を競う
ぺんすけ

洗濯バサミ落としはほぼ音が出ないため、大きな声が出しにくい利用者でも楽しめます。体を動かすゲームの後に静かなゲームを配置することで、レク全体のテンポを整えましょう。

全員でつなぐリレー型のゲームレク一覧

列に並んだ全員が順番にバトンをつなぐ5種目を紹介します。一人が抜けると成り立たない構造が、「自分がいなければ困る」という役割感を自然に生みます。

座位でも立位でも参加できる種目がそろっており、参加規模の違いに対応しやすい特徴があります。

ゲーム名所要時間向いている場面
うちわリレー20〜30分車椅子の利用者が多い日
タオル送り15〜25分会話が少ない利用者どうしをつなぎたい日
風船運びリレー20〜30分立位と座位が混在する日
ボール転がしリレー15〜25分立位が難しい利用者が多い日
輪っかリレー15〜25分急にレクを追加したい日。準備が数分で終わる

それぞれ具体的に紹介します。

うちわリレー

うちわで風を送り、風船を次の人へ渡していくリレー型の種目です。風船の動きが予測しにくいため、次がどうなるかわからないスリルが自然に生まれます。

座ったまま参加できるため車椅子の利用者にも対応しやすく、うちわという使い慣れた道具なので初めての方でも取り組みやすい種目です。

項目内容
準備物うちわ(人数分)・風船2〜3個
代用品うちわ→段ボールの切れ端でも可
人数と所要時間4〜20人/20〜30分

進め方は、下記の通りです。

  1. 参加者を1列または半円形に並べ、スタッフが先頭の方に風船を渡します。
  2. うちわで風を送って風船を浮かせながら、隣の人へ渡していきます。
  3. 最後の人まで落とさずつながったら1回成功で、落としたら先頭からやり直します。

安全と進行のポイントがあり、スタッフはリレーのコース外側に立ち、風船がコースから外れたときだけ拾って戻すようにします。

    盛り上げ方に関しては、残り3人というところで全員で声援を送るよう促します。達成したときは一緒に喜んで次への挑戦意欲を引き出しましょう。

    難易度調整のしかた
    易しくする風船を大きくする・手渡しOKのルールにする
    難しくする風船を小さくする・うちわで送るだけで手で触れるのを禁止にする
    ぺんすけ

    うちわリレーは成功と失敗が繰り返しやすいため、何度でも挑戦したくなる構造になっています。さっきより1人多くつながったと小さな進歩を見つけて声にするのがコツです。

    タオル送り

    タオルを使い、ボールまたは風船を隣の人へ渡していくリレー種目です。2人が端を持ってタオルを広げ、その上にボールを乗せて運ぶ点が特徴です。

    隣の人と協力する動作なので、普段言葉を交わす機会が少ない利用者どうしのきっかけになります。

    項目内容
    準備物フェイスタオルまたはバスタオル(人数÷2枚)・ソフトボールまたは風船
    代用品タオル→大きめの布でも可
    人数と所要時間4〜16人(2人1組でペアを組む)/15〜25分

    進め方は、下記の通りです。

    1. 2人1組でペアを組み、タオルを広げた状態で隣のペアと向き合う列を作ります。
    2. 先頭のペアがタオルにボールを乗せ、次のペアへボールだけ移動させます。
    3. 最後のペアまでボールが届いたら1回成功で、落としたら先頭へ戻ります。

    盛り上げ方に関しては、ゆっくりと息を合わせながら受け渡すよう声をかけると、ペアが自然に息を合わせ始めます。成功したときは全員で声を揃えて喜びましょう。

    難易度調整のしかた
    易しくするボールを大きくする・スピードを落として進む
    難しくするボールを2個にする・タイム計測で競う
    ぺんすけ

    タオル送りのペア組みは、普段から交流がある利用者を意図的に分けて新しい組み合わせにすることもできます。初めてペアになる方と組んでもらうと、新しい会話が生まれます。

    2人1組×4ペア(8人)でタオル送りを組むと、普段あまり言葉を交わさない利用者どうしでも「息を合わせて」「右に傾けて」と自然に声をかけ合う場面が生まれます。
    スタッフが無理に会話を作らなくても、種目のルールが利用者の言葉を引き出します。

    風船運びリレー

    うちわで風船を前方に送りながら椅子の間を移動するリレー種目です。動ける利用者には移動しながらの参加、動きが難しい利用者にはリレーの渡し役として参加してもらうことで、体力差があるグループでも楽しめる設計になります。

    項目内容
    準備物うちわ(人数分)・風船2〜3個
    代用品うちわ→段ボールの切れ端
    人数と所要時間4〜16人/20〜30分

    進め方は、下記の通りです。

    1. 参加者を2列に並べ、チームごとにスタート地点とゴール地点を決めます。
    2. うちわで風船を送りながらスタートからゴールまで移動し、戻ったら次の人に渡します。
    3. 全員がゴールして戻り終わったチームが勝ちとします。
    参加者の状態担当してもらう役
    立って移動できる方スタートからゴールまでの移動
    座ったまま参加する方中継点で風船をつなぐ

    盛り上げ方に関しては、焦らず確実に進む場面と全力で戻る場面でテンポを変えて声をかけます。次の順番の方に早めに準備を促すと流れがよくなります。

    難易度調整のしかた
    易しくする距離を短くする・手渡しOKにする
    難しくする距離を長くする・うちわを使わず息だけで風船を送るルールにする
    ぺんすけ

    風船運びリレーは立位と座位の利用者が混在するときに特に使いやすい種目です。
    立って移動できる方が活躍できる一方、座っている方も中継点として欠かせない役割を担うため、全員に出番があります。

    ボール転がしリレー

    ボールを床の上で転がし、次の人の足元に届けるリレー種目です。狙いを定めてコントロールする集中力と、足で止める動作がセットになっています。

    座ったままでも足をボールの受け止めに使えるため、上肢と下肢の両方に動きが生まれます。

    項目内容
    準備物ソフトボールまたはビニールボール
    代用品丸めたタオルを輪ゴムで束ねたもの
    人数と所要時間4〜20人/15〜25分

    進め方は、下記の通りです。

    1. 参加者を1列に並べ、間隔を1〜1.5m程度あけます。
    2. 先頭の方が次の人の足元に向けてボールを転がします。
    3. 受け取った人がさらに次の人へ転がし、最後の人まで届いたら1回成功です。

    盛り上げ方に関しては、転がす瞬間に足元へ狙ってと声をかけると、全員が集中して参加できます。上手に受け取れた方には声でたたえましょう。

    難易度調整のしかた
    易しくするボールを大きくする・距離を縮める
    難しくするボールを小さくする・タイム計測で競う
    ぺんすけ

    ボール転がしリレーは立位が難しい利用者でも完全に参加できる数少ない種目です。
    足を軽く広げて待つだけでも参加できるため、動きに制限がある方にも安心して勧められます。

    輪っかリレー

    輪っかを隣の人へ手首から手首へ渡していく種目です。道具を使わず、腕だけでつなぐシンプルな動作が特徴です。

    輪の中に腕を通す必要があるため、手首の柔軟性と肩の可動域が自然に使われます。

    項目内容
    準備物輪投げの輪または新聞紙を丸めてテープで輪にしたもの
    代用品大きめのひもを輪にしたもの
    人数と所要時間4〜20人/15〜25分

    進め方は、下記の通りです。

    1. 先頭の人の手首に輪っかを通し、次の人の手首へ移動させていきます。
    2. 輪っかが隣の人へ渡ったら次の人が同様に渡します。
    3. 最後の人まで届いたら成功で、落としたら先頭へ戻ります。

    盛り上げ方に関しては、最初に丁寧な動かし方を伝え、残り2人になったところで全員で声援を送りましょう。

    難易度調整のしかた
    易しくする輪を大きくする・落としても拾ってやり直しOKのルールにする
    難しくする輪を小さくする・複数の輪を同時に流す
    ぺんすけ

    輪っかリレーは道具がシンプルなので、準備が数分で終わります。
    時間が余ったとき・急遽レクを追加するときに最初に試してみると便利です。

    要介護度が混在するグループの役割設計

    キャリアアドバイザー時代に、私は複数のデイサービスを見学させてもらいました。利用者さんが明るく過ごしているデイには、共通した光景がありました。

    スタッフだけが進行を担うのではなく、利用者自身が審判をする人やスコアを読み上げる役として動いていたのです。

    見学者目線で見ると、参加者全員に役割がある場は活気の質が明らかに違いました。
    スタッフがひとりで進行しているデイでは、利用者の多くが見ている状態になっていました。一方、利用者が得点係や審判を担うデイでは、ゲームが盛り上がるたびに利用者どうしが自然に目を合わせ、声をかけ合っていました。

    デイサービスでゲームレクを運営するとき、最も難しいのは体を動かすのが難しい利用者と動ける利用者が同じグループにいる場面です。

    体力差があると、一部の利用者だけが活発に動いて残りがただ見ているだけになり、見ている側が場から引いてしまうことがあります。

    解決策は「全員が何らかの役割を持つ」設計にすることです。

    スタッフ1人だけが進行し利用者の多くが見ているだけになる場と、プレーヤー・応援役・得点係・審判の4役に分かれて全員に出番がある場を対比した図解。役割を配ることで見ているだけの人がいなくなることを示している

    国立長寿医療研究センターのMCIハンドブックは、軽度認知障害のある方に向けた手引きです。Q17は社会活動への参加について、「何らかの役割をもつことが予防になる」と述べています。

    「仲間と活動しやすい場として、デイサービスなどをうまく活用しましょう」とも挙げています。

    同じQ17は「負担が強すぎる内容や、周囲からの強要は逆効果」とも注意しています。

    ぺんすけ

    役割を割り振るときは、先に本人へ何をやってみたいかを聞いてみてください。スタッフが決めた役を渡すより、選んでもらった役のほうが最後まで続きます。

    役割を強制することなく、本人の関心に合った形で参加してもらうことが大切です。

    下の4役を基本に、参加者の状態に合わせて割り当てます。

    役割対象の目安担当する具体の動作
    プレーヤー上肢が動かせる方全員ボールを投げる・輪を渡すなど直接ゲームに参加する
    応援役立位が難しい方・疲れやすい方チームの名前を呼ぶ・拍手する・声を出して応援する
    得点係手元の動作が可能な方ホワイトボードに得点を記録する・点数を声に出して発表する
    審判判断力がある方ゴールかどうかをジャッジする・はじめ・終わりの合図を出す

    男性の利用者が参加を渋るときは、審判や得点係のように「権限を持つ役割」を渡してみてください。頼られる立場になることが、参加へのきっかけになります。進行を任せると、プレーヤーとして加わるより気負いなく場に入れます。

    ぺんすけ

    役割を伝えるときは利用者の方が自分で選べるかを意識しましょう。
    「審判をやってみませんか?あなたが決めてください」と声をかけると、選んでもらった感覚が生まれます。

    出典:国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター「あたまとからだを元気にする MCIハンドブック」Q17 活動のおすすめ(第1版 2022年8月31日)

    季節行事と組み合わせるゲームレクの月別プラン

    15種目のゲームレクと季節行事を組み合わせると、レクにテーマが生まれて今月はどんなゲームをするかという楽しみが毎月続きます。

    下の月別プランを参考に、年間の計画を立ててみてください。

    行事とおすすめゲーム演出のポイント
    1月正月:輪投げ・お手玉入れ的に干支のイラストを描く。お手玉を和柄に
    2月節分:的当て(鬼の顔)・新聞紙丸めゲーム新聞紙の玉を豆に見立てて投げる
    3月ひな祭り:魚釣りゲーム(桜の花びら)魚カードを花びら型にする
    4月お花見:うちわリレー・風船運びリレー風船をピンクにする。お花見トークを合わせる
    5月端午の節句:ペットボトルボウリング・棒サッカーペットボトルに兜のラベルを巻く
    6月梅雨:タオル送り・洗濯バサミ落とし洗濯物テーマで声をかける
    7月七夕:玉入れ・輪っかリレー籠を天の川に見立て、チームを織姫・彦星に
    8月夏祭り:ボール転がしリレー・的当てお祭り音楽を流す。参加者に手拭いを配る
    9月敬老の日:うちわリレー・タオル送り皆さんへの感謝デーのテーマで実施
    10月運動会:全種目から2〜3種目を組み合わせるチームカラーで応援グッズを手作りする
    11月文化の日:魚釣りゲーム・お手玉入れ得点カードに俳句やことわざを書いて読み上げる
    12月クリスマス:新聞紙丸めゲーム・洗濯バサミ落とし丸めた紙にリボンをかけてプレゼントに見立てる

    MCIハンドブックのQ17は、「仲間と一緒に運動や余暇活動を実施することで、5年後の生活機能低下を防ぐことができます」と述べています。

    軽度認知障害のある方に向けた記述ですが、仲間と余暇活動を行う場をつくるという考え方はデイサービスのレクにも当てはまります。

    ぺんすけ

    月別プランは1年分を一度に決めなくてかまいません。
    3か月先まで種目を仮置きしておくだけでも、道具の準備が前もって進みます。

    季節の行事をゲームと組み合わせると、「今月も来たい」という動機がつくりやすくなります。同ハンドブックは参加を強要することは逆効果とも述べています。参加を強制せず、本人の関心に合わせた形で企画することが大切です。

    たとえば10月の運動会月間に、棒サッカー・玉入れ・うちわリレーの3種目を50〜60分で通すプログラムを組みます。開始前から今月は何チームになるのかと利用者から声が出るようになります。
    種目の名前だけでなく今月のテーマがある案内を掲示板に貼るだけで、通所を楽しみにしてもらえるきっかけになります。

    ぺんすけ

    月別プランは固定ルールではなく、あくまで出発点です。
    利用者の方が自分からやりたいゲームを言い出してくれたら、そのゲームを中心に組み立てることが最善です。

    出典:国立長寿医療研究センター「MCIハンドブック」Q17

    まとめ

    この記事では、デイサービスで使えるゲームレクを15種類紹介しました。

    • 座ったままできる5種(輪投げ・的当て・ペットボトルボウリング・お手玉入れ・魚釣りゲーム)
    • チーム対抗で盛り上がる5種(玉入れ・風船バレー・棒サッカー・新聞紙丸めゲーム・洗濯バサミ落とし)
    • 全員でつなぐリレー型5種(うちわリレー・タオル送り・風船運びリレー・ボール転がしリレー・輪っかリレー)

    初めて試すなら、道具が少なく難易度も調整しやすい輪投げから始めるのが確実です。どの種目でも「全員が役割を持てるか」を設計の起点にしてください。

    プレーヤーが動けなくなっても、応援役・得点係・審判という形で参加し続けられる場をつくることが、「また来週も来たい」という動機につながります。

    ぺんすけ

    ゲームレクを毎月続けていくと、あの種目はあの人が得意だったという小さな記憶が利用者の間に積み重なります。
    その積み重ねがデイサービスに来たいという動機の一つになります。

    朝の会でも使えるゲーム感覚の活動についてはデイサービス朝の会の盛り上がるネタ集もご覧ください。

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    この記事を書いた人

    レバウェル介護にて約2年間、介護業界専門のキャリアアドバイザーとして従事。これまでに300名以上の介護士の転職面談を担当。また介護施設への人材派遣を通じて採用側の課題解決にも従事。このような実務経験をもとに、介護事業者・求職者双方にとって信頼性の高いWeb制作を行っています。

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