デイサービスの口腔機能向上加算とは|区分I・IIの違いを解説

対象になる利用者がいるのに算定していない状態は、毎月の収益を取りこぼし続けています。

令和6年度(2024年度)改定後の単位数で見ると、要介護者に月2回算定した場合、区分Ⅰなら月300単位・区分Ⅱなら月320単位の収益が発生します。

しかし、要件が複雑でどこから手をつければいいかわからない。口腔連携強化加算と何が違うのかわからないという声も少なくありません。返戻が怖くて算定に踏み切れない管理者も多くいます。

この記事では口腔機能向上加算の区分の違いと単位数・算定要件・算定手順を整理しました。また返戻を防ぐ注意点も手続きで解説します。

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目次

デイサービスの口腔機能向上加算とは

デイサービス(通所介護)では、口腔機能の低下を予防し、食べる力・飲み込む力を維持するための専門的サービスを提供することで加算を取得できます。

制度を正確に理解するうえで最初に確認したいのが、「口腔機能向上加算」と「口腔連携強化加算」という2つの名前の混同です。 この2つは全くの別制度であり、デイサービスで取得できるのは口腔機能向上加算のみです。 まずここを整理してから、本体の制度解説に入ります。

口腔機能の低下を防いで自立を支える加算

口腔機能向上加算は、嚥下や咀嚼・口腔清潔の維持に課題のある利用者に対して、専門職が計画を立て、サービスを提供したことへの介護報酬上の評価です。

令和6年度改定後も、加算の基本的な枠組みに大きな変更はありません。

単位数は区分Ⅰ150単位・区分Ⅱ160単位を維持しており、算定要件の基本構造も従前の内容を踏襲しています。

食べる力・飲み込む力を維持することは、誤嚥性肺炎の予防や生活の質の向上に直結します。口腔機能が低下したまま放置された状態は医療的リスクを高めます。 事業所の安定的なサービス提供にも影響が出ます。

この加算を算定することは、利用者の状態改善を支えながら、事業所として認められた収益を確保する両立手段の一つです。

算定漏れは、利用者への支援機会と事業所の収益機会の両方を失うことを意味します

介護報酬制度の中で口腔ケアへの評価が加算として設けられているのは、口腔機能の維持が要介護状態の重症化予防に深く関わるためです。事業所として口腔機能向上に取り組んでいることは、利用者や家族・ケアマネジャーへの信頼につながります。

加算算定の記録は、口腔機能向上のサービスを提供している事業所であることを証明する根拠資料になります。

口腔連携強化加算は通所介護では取れない

口腔連携強化加算(令和6年度新設・50単位)は、訪問介護・訪問看護・訪問リハビリ・短期入所生活介護などを対象とした加算です。

通所介護(デイサービス)では算定できません。

WAM(社会福祉振興・試験センター)が公開している居宅サービスコード表(令和6年5月版)を確認すると、口腔連携強化加算は訪問系・短期入所系のセクションにのみ登場します。 通所介護のセクションには存在しません。

通所介護では代わりに「口腔・栄養スクリーニング加算」が設定されています。

ぺんすけ

口腔連携強化加算と口腔・栄養スクリーニング加算は、名前が似ているために混同されやすい別制度です。この混同は「算定できない加算を申請しようとする」という実務上のミスにつながります。デイサービスで口腔ケア関連の加算を検討するときは、対象が口腔機能向上加算または口腔・栄養スクリーニング加算のどちらかであることをまず確認してください。

口腔連携強化加算が話題になるのは、主に多職種連携の会議や訪問系サービスとの合同研修の場です。訪問介護スタッフから「うちは口腔連携強化加算を取っています」という話を聞いた管理者が、「デイでも同じ加算が取れるのでは」と思い込んでしまうケースが実際に起きています。

ぺんすけ

口腔連携強化加算を「訪問系・入所系のサービス担当者と話すとき」や「多職種連携の会議で名前が出たとき」には、デイサービスとの差を正しく理解しておくと、算定誤りを防ぐ第一歩になります。

出典:WAM NET 居宅サービスコード表(令和6年5月版)

口腔機能向上加算の単位数と区分Ⅰ・Ⅱの違い

口腔機能向上加算の区分Ⅰと区分Ⅱの違い。区分Ⅰは150単位でLIFE提出不要、区分Ⅱは160単位でLIFE提出必須。要介護者は月2回・要支援者は月1回が上限。

口腔機能向上加算には区分Ⅰと区分Ⅱの2種類があります。単位数・LIFE(科学的介護情報システム)への情報提出の要否・月あたりの算定回数を以下のテーブルで整理します。

区分Ⅱが新設されたのは、科学的介護の推進という政策方針が背景にあります。介護事業所が利用者のデータをLIFEに蓄積・分析することで、ケアの質向上と介護保険制度の持続可能性につなげるという狙いです。

区分Ⅱへの算定は、単に+10単位を得るためだけでなく、科学的介護に参加する事業所であることの証明にもなります。

項目区分Ⅰ区分Ⅱ
1回あたりの単位数150単位160単位
LIFEへのデータ提出・活用不要必須
要介護者の算定回数上限月2回月2回
要支援者の算定回数上限月1回月1回
ぺんすけ

LIFEへのデータ提出は初期セットアップが少し大変ですが、LIFE連携機能を持っている介護ソフトであれば比較的スムーズに進められます!

区分Ⅰは150単位・区分Ⅱは160単位

区分Ⅰの単位数は1回あたり150単位、区分Ⅱは1回あたり160単位です。

両区分の単位数の差は1回あたり10単位です。区分Ⅱは区分ⅠよりもLIFEへのデータ提出という追加の手間がかかる一方で、1回あたり多く算定できます。実際の選択はLIFEの運用体制が整っているかによります

LIFEへの入力・提出を担当できる職員がいるか、システムへのアクセス環境が整っているかを確認したうえで、どちらを算定するか決めてください。

ぺんすけ

区分Ⅱを算定していない事業所が切り替える際は、LIFE運用の体制整備・研修・提出スケジュール管理が必要です。対象利用者が少ない段階では区分Ⅰから始め、LIFE運用に慣れたら区分Ⅱへ移行するという段階的なアプローチも現実的です。

Ⅱの+10単位はLIFE提出が条件になる

区分Ⅱの+10単位を得るためには、LIFE(科学的介護情報システム)へ口腔機能改善管理指導計画等のデータを提出・活用することが必須です

LIFEへの提出は、新規に計画書を作成した月・内容を変更した月が対象です。 以降は少なくとも3か月に1回の月の翌月10日までが提出期限とされています。

ぺんすけ

+10単位のためにLIFE運用を回せる人員体制があるかどうかが、区分選択の実質的な判断軸です。LIFE提出には専用システムへの入力作業と提出管理が発生するため、現場の業務量を踏まえて判断します。

たとえば要介護者10名を対象に区分Ⅰで月2回算定した場合、月300単位×10名=3,000単位です(台帳#4・要介護者が月2回算定した場合の導出値)。 区分Ⅱにすれば月320単位×10名=3,200単位になり、差は月200単位です。年換算すると差は2,400単位になります。

LIFE運用に要するスタッフの時間コストと見合うかを事業所ごとに判断してください。なお、地域の1単位あたりの円換算額(単位単価)は保険者ごとに異なるため、実際の金額は各事業所で確認が必要です。

出典:MHLW 介護保険最新情報Vol.1216

要介護者は月2回まで算定できる

算定回数の上限は、要介護者が月2回まで・要支援者が月1回までです。

要介護者に月2回算定した場合の月あたり単位数は、区分Ⅰで300単位・区分Ⅱで320単位となります。注意点として、算定回数の上限はあくまでも月あたりの最大回数の上限です。 利用者の状態や計画書の内容によって実際のサービス回数は異なります。

対象者ごとに計画書と実績を記録し、請求回数が上限を超えていないかを月次で確認することが必須です。要支援者は予防給付の対象として月1回の上限が設定されています。

ぺんすけ

要介護者と要支援者が同一事業所に混在している場合は、区分(要介護・要支援)ごとに上限回数が異なる点に注意して管理してください。

口腔機能向上加算の算定要件

口腔機能向上加算の算定要件3点。①対象者の選定、②言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員いずれか1名の従事者配置、③おおむね3か月ごとの再評価。3点すべてが必須。

算定には対象者の条件・従事者の配置・評価サイクルの3点をすべて満たす必要があります。この3点はどれが欠けても算定できないため、事前に体制を整えることが前提です。

よくある失敗パターンは、人員配置は整っているが対象者を選定していない・対象者は選んだが計画書の更新が止まったという運用面の不備です。要件を一度整えれば終わりではなく、月次・3か月ごとのルーティンとして回し続ける仕組みが必要です。

有資格者の確保は加算算定の絶対条件であり、採用力を高めることが算定を継続する土台になります。採用力を上げる土台づくりについては、介護施設にホームページが必要な3つの理由も参考にしてください。

対象になるのは口腔機能が低下した利用者

対象者は以下の3条件のいずれかに該当する利用者です。

条件判定基準
① 認定調査票による判定認定調査票の嚥下・食事摂取・口腔清潔の3項目のいずれかが「1(自立)」以外に該当する
② 基本チェックリストによる判定基本チェックリストの13・14・15番の3項目のうち2項目以上が「1(はい)」に該当する
③ その他口腔機能が低下しているものその他口腔機能の低下している者またはそのおそれがある者

条件①の「1以外に該当」とは、認定調査票の嚥下・食事摂取・口腔清潔の各項目において、完全自立(項目値「1」)以外のコードが付いている状態を指します。

条件②の基本チェックリストは、介護予防のための選定・把握事業で使われるチェックシートです。 13・14・15番の質問はいずれも口腔機能に関する項目で、2つ以上に「はい」と答えている場合に対象となります。

条件③は、①②に該当しなくても口腔機能の低下が懸念される利用者を幅広く対象とするための規定です。

ぺんすけ

実務上は専門職によるスクリーニング実施記録と判断根拠を記録に残し、後からの監査対応に備えておきます。

実際の対象者選定では、まず既存の認定調査票の写しや基本チェックリストの結果を確認するところから始めます。 新たに通い始めた利用者については初回の段階でスクリーニングを実施し、3条件への該当有無を確認します。 この仕組みを入所受け入れフローに組み込んでおくと、算定漏れを防ぎやすくなります。

出典:老企第36号 留意事項通知

看護職員か歯科衛生士が1名いれば取れる

算定に必要な従事者は、言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員のいずれか1名以上です。

非常勤・兼務でも要件を満たせます。

ぺんすけ

キャリアアドバイザー時代に約300名の介護職者の転職支援をした経験から、歯科衛生士や言語聴覚士の求人に応募が集まらない場面を何度も見てきました。介護施設が出している求人票の中でも、この2職種はとくに反応が薄く採用競争が激しい希少職種です。結果として、看護職員を口腔機能向上加算の担当として兼務する形で体制を整えているデイサービスが実際に多くあります。

重要なのは担当者を体制として決め、記録に明確に残すことです。兼務で担当する場合も、口腔機能向上加算に関する業務の時間と実績を他の業務と分けて管理してください。

言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員を新たに採用する場合は、口腔機能向上加算の担当として採用要件に明示しておくと、応募時点から意識が揃った人材を採りやすくなります。

採用後のミスマッチを減らすためにも、業務内容を事前に明確にしておくことが定着率に影響します。

ぺんすけ

口腔機能向上加算を安定的に算定し続けるためには、「誰がやるか」「いつやるか」「記録はどこに残すか」の3点を仕組みとして整えることが、担当者の属人化を防ぐカギになります。

出典:老企第36号 留意事項通知

おおむね3か月ごとに口腔機能を再評価する

算定を継続するためには、おおむね3か月ごとに口腔機能の状態を再評価します。その結果は主治医・主治歯科医・ケアマネジャー等に情報提供します。

評価は口腔機能改善管理指導計画(口腔機能の評価・目標・サービス内容を記載する計画書)に基づいて実施します。計画書は作成後もサービス提供中にモニタリング(定期的な状況把握)を継続し、必要に応じて内容を見直します。

3か月ごとの評価は、業務カレンダーに計画的に組み込みます。

評価が滞ると、算定要件を満たさないまま請求している状態になります。 その結果は返戻・監査指摘の原因になります。

再評価の結果、口腔機能の改善が確認できた場合は計画書の目標を更新し、継続が必要かどうかを判断します。

口腔機能向上サービスが終了した後は、スクリーニング加算(Ⅰ)との住み分けについても再確認が必要です。 終了月の処理手順をあらかじめ決めておくとスムーズです。

3か月ごとの再評価は、居宅ケアマネジャーへの情報提供もセットです。ケアマネジャーとの連携を密にすることで、ケアプランの方向性との整合を取りながら算定を継続できます。

再評価の結果を報告書として渡しておくと、ケアマネジャーとの信頼関係の構築にもつながります。

出典:老企第36号 留意事項通知

口腔機能向上加算を算定するまでの手順

口腔機能向上加算を算定するまでの3ステップ。STEP1で対象者を選び計画書を作成、STEP2でケアプランに位置づけ同意を取得、STEP3で区分ⅡはLIFEに提出。

実際に算定を開始するまでの流れを3ステップで整理します。ここで注意したいのは、各ステップが書類を作るだけで終わりがちな点です。

計画書を作成してもケアプランに位置づけられていなければ算定できませんし、ケアプランに記載があっても同意書がなければ算定の根拠になりません。3つのステップをすべて完了して初めて、算定開始の要件をすべて満たします

ケアプランへの位置づけには居宅ケアマネジャー(介護支援専門員)との連携が必要です。

対象者を選んで計画書を作成する

最初のステップは、口腔機能のスクリーニング(ふるい分け検査)を行い、対象者を選定することです。

スクリーニングは認定調査票や基本チェックリストの結果、および専門職の観察結果をもとに実施します。

ぺんすけ

スクリーニングを担当する職員は、言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員の中からあらかじめ決めておきます。担当が決まっていない状態で始めると、誰がどの利用者の対象判断をしたか記録が曖昧になり、後の返戻対応に支障が出ます。

選定後は口腔機能改善管理指導計画(計画書)を作成します。

計画書には、口腔機能のアセスメント(評価)結果・改善目標・具体的なサービス内容・評価スケジュールを記載します。様式例は厚生労働省が提示しており、参考にして作成できます。

計画書の作成は言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員が担います。担当職員を明確にし、スクリーニング結果・アセスメント内容・計画書を一体で記録に残すことが必須です。

ぺんすけ

スクリーニングの実施記録がないと、後から算定根拠を説明できなくなります。計画書には利用者の氏名・サービス実施日・目標・担当職員名を必ず記載してください。

運営指導(実地指導)で提示を求められる頻度が高い書類のため、作成後はファイリング方法と保管場所を事業所内で統一しておくことを推奨します。

出典:介護保険最新情報Vol.936

ケアプランに位置づけて同意を得る

計画書を作成したら、居宅ケアマネジャーが作成するケアプランに口腔機能向上サービスを位置づけてもらう必要があります。

居宅のケアマネジャーに対して、利用者の口腔機能の状態・スクリーニング結果・計画書の内容を共有し、ケアプランへの記載を依頼します。

ケアプランに位置づけられていない状態では算定できません

居宅ケアマネジャーとの日頃の連携が薄いと、ケアプランへの反映を依頼してから実際に更新されるまでのタイムラグが長くなります。

ぺんすけ

算定を早く開始するためにも、ケアマネジャーとの情報共有ルートを日常業務の中で整えておくことが効率的です!

ケアプランへの記載が確認できたら、利用者本人と家族に対してサービスの内容・目的・算定することについて説明します。 その後、同意書を取得します。

同意書は保管義務があり、後々の監査対応でも必要書類になります。

説明の際は利用者にとってのメリット(食べる力の維持)と、加算として費用に反映されることの両方をわかりやすく伝えてください。

たとえば「最近食事中にむせることが増えた」という利用者について、担当の看護職員がスクリーニングを実施しました。認定調査票の嚥下項目が「1以外」に該当することを確認し、口腔機能改善管理指導計画を作成します。 担当ケアマネジャーに連絡して口腔機能向上サービスをケアプランに追記してもらい、利用者本人・家族から同意書にサインを得ます。この流れを経て翌月からの算定が可能になります。ケアプランの次回更新まで待たずに、変更届として早めに対応してもらうと算定開始を早められます。

区分Ⅱは計画書をLIFEに提出する

区分Ⅱを算定する事業所は、口腔機能改善管理指導計画等をLIFEに提出します。

提出のタイミングは、計画書を新規作成した月・変更した月が対象です。 以降は原則として少なくとも3か月に1回の月の翌月10日までとされています(出典:同上)。

ただし、提出期限の細部は運用変更の可能性があるため、保険者や国保連合会に最新情報を確認することを推奨します。

LIFEへの提出が漏れると、区分Ⅱの算定要件を満たさないまま請求していることになり、返戻の原因になります

提出スケジュールを担当者が月次でチェックする仕組みを作り、抜け漏れが出ない体制を整えてください。

ぺんすけ

LIFEのシステム操作に不慣れな職員がいる場合は、事前研修や操作マニュアルの整備も必要です。提出期限を過ぎると、後からの対応が難しくなる場合があります。

出典:MHLW 介護保険最新情報Vol.1216

口腔機能向上加算で返戻を防ぐ注意点

算定要件を満たしていても、同時算定の制限を知らずに誤った請求をすると返戻(請求の差し戻し)になります。

実際の請求場面で見落とされやすい2点を整理します。

返戻が発生すると再請求の手間だけでなく、国保連合会への説明対応も必要になります。

ぺんすけ

算定要件の整備と並行して、同時算定できない加算の一覧を事業所内で共有しておくことが返戻ゼロを目指すうえで最も効率的な対策です。

算定可否の解釈に幅がある論点については、保険者・国保連合会に確認してから進めてください。

区分ⅠとⅡは同じ月に併算定しない

区分Ⅰと区分Ⅱは同じ利用者・同じ月に同時算定できません。

月単位でどちらか一方を選択します。 区分を変更する場合は翌月から変更してください。

また医療保険の摂食機能療法(嚥下リハビリテーション)をすでに算定している利用者については、口腔機能向上加算を算定できません。

摂食機能療法は医療機関でのリハビリテーションの一環で算定されます。デイサービスの利用者が同時に受けているケースがあります。

ぺんすけ

請求前に利用者の医療保険での算定状況を確認することが、返戻防止の基本的な運用です。特に入院歴のある利用者や外来リハビリを並行して受けている利用者については、毎月の確認を徹底してください。

確認方法は、家族や利用者本人への聞き取りが基本です。

外来受診の内容まで把握できない場合は、月次のヒアリングシートに「摂食機能療法(嚥下リハビリ)を医療機関で受けているか」という確認項目を設けることで、定型的に把握できるようになります。

たとえばある月にシステム上では区分Ⅰで申請しながら、別の書類上では区分Ⅱの記載で進めていたという管理ミスが返戻の原因になることがあります。算定管理の台帳に「今月の算定区分」を統一記録し、請求前にダブルチェックする運用を整えることで防げます。

出典:老企第36号 留意事項通知

口腔栄養スクリーニング加算と住み分ける

口腔・栄養スクリーニング加算(通所介護・令和6年度)は、区分Ⅰが20単位(6か月に1回を限度)・区分Ⅱが5単位です。

口腔機能向上サービス提供中・終了月は、口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)の20単位は算定できません

口腔・栄養スクリーニング加算は、口腔機能の状態を把握するためのスクリーニングを実施した場合に算定できます。口腔機能向上サービス提供中は、より詳細な計画書・モニタリングで状態把握がなされているため、スクリーニング加算(Ⅰ)は重複して取れない仕組みになっています。

住み分けの考え方はシンプルです

口腔機能向上加算の対象者についてはスクリーニング加算(Ⅰ)の算定を行わないことが基本です。 口腔機能向上加算の非対象者に限ってスクリーニング加算(Ⅰ)を活用します。

利用者ごとに口腔機能向上加算の対象か否かを台帳で管理し、スクリーニング加算と口腔機能向上加算の重複が起きていないかを月次請求前に確認する運用を組み込んでください。

この確認を省略すると、スクリーニング加算(Ⅰ)の返戻が発生します。

ぺんすけ

利用者管理台帳の中に口腔機能向上加算の対象フラグとスクリーニング加算の算定可否を並べて管理する列を設けることで、請求時のチェックが格段に速くなります。毎月の請求作業の中で確認できる仕組みを作れば、担当者が変わっても継続して管理できます。

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)の5単位については別途確認が必要ですが、口腔機能向上サービス提供中の利用者との関係については保険者・国保連合会への確認を推奨します。

算定可否の解釈に幅がある論点については、自己判断せず保険者・国保連合会に問い合わせたうえで進めてください。

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この記事を書いた人

レバウェル介護にて約2年間、介護業界専門のキャリアアドバイザーとして従事。これまでに300名以上の介護士の転職面談を担当。また介護施設への人材派遣を通じて採用側の課題解決にも従事。このような実務経験をもとに、介護事業者・求職者双方にとって信頼性の高いWeb制作を行っています。

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